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映画・演劇のレビュー

北かわち皐が丘高校 『悩殺 ハムレット』

2016-07-30 22:05:28 | 演劇

 

最初の40分を見逃したけど、これを見てよかった。昨年、突劇金魚の サリngROCKの『しまうまの毛』を見事に作った北かわち皐が丘高校が、今回はどんなものを見せてくれるのか、とても楽しみにしていた。それだけに、諸事情から「もう見られないかも、」という状態になり、がっかりしたけど、途中からでも見れてよかった。もちろん、期待以上の出来だ。

 

彼らはテンポよくこのむちゃくちゃな『ハムレット』をきちんと見せてくれた。まず何より、役者たちが上手いし、演出も的確。スマートで、笑えるのに、上品。(こんなにも、下品な会話の応酬なのに)しかも、辛気臭くない。(原作は、ちょっと、、、)

 

台本のアレンジが見事なのだろうが(中屋敷法仁)、それを自分たちのものにして上手く活かした。女性ばかりの芝居から、一部男性を混ぜる。オフィーリアが凄い。(松山寛) 出てきた瞬間、最初は「女性か!」と思った。それくらいに彼は、「少し気持ちの悪い女性」(男っぽいのではなく、確かに、感じはゴツイのに、どうしようもなく女らしい)を見事に表現していたのだ。こういうタイプの女性は、いる。そのちょっとやばい感じがすばらしい。父親をハムレットに殺された後のシーンしか見てないから、余計にインパクトが半端じゃない。

 

ハムレットを演じた益田愛恵理をはじめとして適材適所の役者たちが手慣れた芝居で心憎いばかりだ。後半の1時間だけでも堪能した。

 


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