このおちょくったような手法は森見さんのテレなのか、それともこの人はこういう遣り方でしか、物事を見つめることが出来ないのか。本気なのかふざけているのか。(まぁ、そんなこと、どうでもいいことなのだが)よくわからない。ただ、いつもながら、一気に読ませてしまう。全く退屈させない。おもしろい。あきれることはあっても、あきることはない。スタイリッシュと呼ぶのはなんだかはばかられるが、実に憎たらしいまでものうまさ。腹が立つくらいによく出来ている。
ということで、そんなこんなのわけがわからない(まぁ、わけはわかるけど)一方的書簡体小説である。主人公、守田一郎が住み慣れた京都を離れて、たったひとり辺境の地、能登鹿島臨海実験所というこの世の果てのようなところ(能登の人、ごめんなさい。むちゃくちゃ書いてる)に行き、そこでクラゲの実験の日々を送る。暇に任せて(本当は忙しいが、寂しがりやさんなので)せっせせっせと手紙を書く。
主人公の彼は森見登美彦その人のように見える。この気の弱い男が、同じように森見の分身にしか見えないマシュマロ男である親友小松崎の恋の相談にのる。さらには小説家森見登美彦も登場し、大学の恐ろしい先輩大塚緋紗子大王や家庭教師をしていた教え子小学生、妹にも、山のような手紙を送る。
でも、彼が本当に書きたかったのは、大好きな伊吹夏子さんへの手紙だったりする。おっぱい事件をクライマックスに用意し、相変わらずの駄ボラが面白おかしく、でも切実に描かれていく。これはやはり傑作である。
ということで、そんなこんなのわけがわからない(まぁ、わけはわかるけど)一方的書簡体小説である。主人公、守田一郎が住み慣れた京都を離れて、たったひとり辺境の地、能登鹿島臨海実験所というこの世の果てのようなところ(能登の人、ごめんなさい。むちゃくちゃ書いてる)に行き、そこでクラゲの実験の日々を送る。暇に任せて(本当は忙しいが、寂しがりやさんなので)せっせせっせと手紙を書く。
主人公の彼は森見登美彦その人のように見える。この気の弱い男が、同じように森見の分身にしか見えないマシュマロ男である親友小松崎の恋の相談にのる。さらには小説家森見登美彦も登場し、大学の恐ろしい先輩大塚緋紗子大王や家庭教師をしていた教え子小学生、妹にも、山のような手紙を送る。
でも、彼が本当に書きたかったのは、大好きな伊吹夏子さんへの手紙だったりする。おっぱい事件をクライマックスに用意し、相変わらずの駄ボラが面白おかしく、でも切実に描かれていく。これはやはり傑作である。