東宝チャンピオン祭りを思い出す怪獣プロレス映画。だからこれはスクリーンの映像に集中するために、日本語吹替版で見ることにした。前作を見た時、字幕で見る必要はないな、と思ったからでもある。正解だった。だいたい字幕はいらない。バトルシーンの連続でセリフはないし。それに主人公のコングもゴジラもしゃべらない。
後半は猿同士のアイコンタクトでの会話がほとんどだから、字幕はない。話が『猿の惑星』になっていくから、来月公開の『猿の惑星 キングダム』も見た気分になる。猿の王国の話だし。
映画は前作よりは面白い。テンポもいい。最初のコングが虫歯になって痛くて仕方ないから治療のために地上にくるというエピソードは笑える。差し歯にしてもらいよかったよかった。
ゴジラはヨーロッパ遠征でいろんなところを観光する。ローマではコロシアムで泊まる。そこがお気に入りになり、ラストで地下世界から戻って来ても、またコロシアムで寝泊まりする。
右手を負傷したコングはサイボーグ化して強化アームを装着するし、猿の王国の王様に就任。めでたし、めでたし。
今回はモスラも参戦して、コングとゴジラの仲裁役を務める。ゴジラとコングの疾走シーンはなかなか爽快。走るゴジラって初めて見た。
人間ドラマはほとんどない。しかもバトルへのただのつなぎでしかないのもいい。気持ちよく怪獣バトルに集中できる。地上から地下世界まで、場所を変えさまざまなバトルと破壊の数々を楽しませてくれるお祭り映画。何も考えなくていい。
こんなに街を破壊してるのにゴジラはみんなを守るから正義の味方らしい。それってなんだかなぁとは思うけど。