こういうエンタメ作品は、作り手の熱気がどれだけ伝わってくるかが、成否の分かれ目となる。そこが空回りしたり、上から目線ではまるで話にならない。ウェルメイドであることは大前提だが、最初からそうはいかない。何度も公演を重ねながら、技術はレベルアップを図ればいい。それより何を見せたいのか、どう見せるのか、という作り手のセンスが問われる。
これは映画『トワイライト』シリーズのような話で、人間とバンパイアの戦い、愛、なんてのが、描かれる。話自体は実にたわいない。でも、作り手の誠実さはちゃんと伝わってくるから、見ていて気持ちがいい。2時間10分という上演時間はいささか長いし、展開自体も冗長だが、仕方がない。丁寧に順を追って見せるからそうなるのだ。
主人公2人が惹かれていく過程、ヒロインのライバルとなる婚約者の存在、ヒーローと敵対する人とバンパイアの混血男との戦い、要するに定番の展開なのだが、過不足はない。後はそれをどれだけ視覚的に(華やかな殺陣で)見せるか、ディテールをどう膨らませるか、という部分なのだ。
主人公たちの心情をもっと深く掘り下げるといい。それだけで面白くなるはずだ。だが、それって結構難しい。ありきたりであることを超える「何か」がそこには必要なのだ。だが、それがない。いくらなんでも話自体が、ここまであまりに定石をなぞりすぎるのはつらい。
これは映画『トワイライト』シリーズのような話で、人間とバンパイアの戦い、愛、なんてのが、描かれる。話自体は実にたわいない。でも、作り手の誠実さはちゃんと伝わってくるから、見ていて気持ちがいい。2時間10分という上演時間はいささか長いし、展開自体も冗長だが、仕方がない。丁寧に順を追って見せるからそうなるのだ。
主人公2人が惹かれていく過程、ヒロインのライバルとなる婚約者の存在、ヒーローと敵対する人とバンパイアの混血男との戦い、要するに定番の展開なのだが、過不足はない。後はそれをどれだけ視覚的に(華やかな殺陣で)見せるか、ディテールをどう膨らませるか、という部分なのだ。
主人公たちの心情をもっと深く掘り下げるといい。それだけで面白くなるはずだ。だが、それって結構難しい。ありきたりであることを超える「何か」がそこには必要なのだ。だが、それがない。いくらなんでも話自体が、ここまであまりに定石をなぞりすぎるのはつらい。