最初はとんでもないドタバタで見てられない、と思った。こういうテンションばかりが高くて劇団名通りの「からまわり」したような芝居って、見るのもしんどい。自分たちだけが楽しんで、まるでつまらないエンタメが一番たちが悪い。最初は嫌な予感がしたのだが、これは必ずしもそういう芝居ではない。ただ単純に、宇宙からやってきた謎の生命体ウギバZと、彼を捕まえるため地球にやってくる宇宙ポリス(スペース刑事)との戦い、というわけではない。
ひとりの少年と、彼が密かに想いを寄せている少女の物語、というとてもクラシックなドラマがこの芝居の中核をなす。彼女はクラスにとけ込むこともなく、外に自分の世界を持っている。みんなには隠しているが、実は天才少女作家として文壇で活躍しているのだ。大人の世界に身を置き、高校生の中には馴染まない。眼鏡をかけていて地味で目立たないそんな少女への少年の一途な想いを描く部分と、ウギバによるドタバタ騒動を絡めていきながら、舞台美術を一切使用しないで、パワーマイム(とてもヘタで、時々何をやっているのかわからない)によって表現するハイテンションな活劇として全体は構成される。
一見異質に見える2つががっちりとぶつかり合いながら、1つの作品として、まとめ上げる力業は、上手くはないけど、なかなかダイナミックでおもしろい。この微妙なバランスが、自分たちのスタイルとして、定着し、そこに突き抜けた世界を作り上げられたならば、この集団はどこにもないような独自性を獲得できることだろう。
ひとりの少年と、彼が密かに想いを寄せている少女の物語、というとてもクラシックなドラマがこの芝居の中核をなす。彼女はクラスにとけ込むこともなく、外に自分の世界を持っている。みんなには隠しているが、実は天才少女作家として文壇で活躍しているのだ。大人の世界に身を置き、高校生の中には馴染まない。眼鏡をかけていて地味で目立たないそんな少女への少年の一途な想いを描く部分と、ウギバによるドタバタ騒動を絡めていきながら、舞台美術を一切使用しないで、パワーマイム(とてもヘタで、時々何をやっているのかわからない)によって表現するハイテンションな活劇として全体は構成される。
一見異質に見える2つががっちりとぶつかり合いながら、1つの作品として、まとめ上げる力業は、上手くはないけど、なかなかダイナミックでおもしろい。この微妙なバランスが、自分たちのスタイルとして、定着し、そこに突き抜けた世界を作り上げられたならば、この集団はどこにもないような独自性を獲得できることだろう。