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映画・演劇のレビュー

『イントゥ・ザ・ストーム』

2014-08-14 22:55:15 | 映画
 実はこの映画を見た後、『トランスフォーマー ロストエイジ』をレイトショーで見に行く予定にしていたのだが、なんだか、ぐったり疲れてしまって、やめにした。(というか、相変わらず、無謀なスケジュールを立てるなぁ)

 たった89分の映画なのに、凄い疲労度だ。というか、もともと今日は凄く疲れていた。だから、こういう何も考えず見れそうなデザスター映画を見ることにしたのだ。だが、この映画はノーテンキなハリウッド製の大作パニック映画ではなかった。

 当てが外れたけど、決して不愉快な映画ではない。それどころか、これは思いもしない拾いものだ。今時はやりの3D映画にして、驚天動地のビジュアルを展開するわけではない。これはどちらかというとB級映画のスタンスだ。でも、これだけのビジュアルを提示したのに、それを「B級」というのは、なんだか、すまない気がする。だが、ハンディカメラやケータイ動画を駆使して見せるPOVスタイルは、よくあるB級映画そのものだ。しかし、そこに描かれる竜巻の被害を見せる映像は、半端じゃない。その落差がこの映画の魅力であり、そこにぐったりさせられたのだ。

 最初は乗り切れなくて、退屈した。ウソ臭いし。安物の再現映像みたいで。でも、実際の竜巻がやってきてからのリアルな描写はなかなかのものだし、まるでドキュメンタリーを見るように刺激的だった。(だから疲れたのだが)ストーリーなんかない、というのがこういうののパターンなのだが、これはとてもよく出来ている。さりげなく、ストーリーは考えられてある。ちょっとしたパニック映画なんかより、よく出来ている。ヤン・デ・ボンの『ツィスター』と同じような話なのだが、映像も、ストーリーもこっちの方がずっと上手い。

 この映画を見た後、外を歩いていると、高層ビルが並ぶ夜の風景が、なんだかみんなミニチュアに見えた。

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