これはDCコミックによる新作映画だが、相変わらず、激しい。過剰で過激な展開でやりたい放題です。最近DCは団体戦が多い。マーベルの『アベンジャーズ』がヒットしてからチームで戦う団体戦ばやりである。ヒーローがたくさん出ている。だからストーリーが雑になってつまらないパターンが多い。
『ジャスティスリーグ』とか『スーサイドスクワット』とか、あったけど、今回は2軍戦か、というようなメンバーで、知らないヒーローたちがわらわら出てくる。たくさん出ると細部はお座なりになるからつまらない。「ヒーローもの」はもともとストーリーが勧善懲悪で単純なものが多いし、どうしても表面的な派手さを追求しがち。今回のこの映画なんてその究極をいく。
破壊神降臨とか宣伝してたけど、全編破壊の限りを尽くす。なんだか目まぐるしい。5000年後の世界にやってきたブラックアダムは大暴れ。凄い力を手にできる王冠を持つ少年を善悪入り乱れて取り合いする。少年はまるでスポーツのボールかなんかみたい。だから、少年の母親が「ウチの子をちゃんと助けてよ!」とうるさい。ブラックアダムも、ええもんともわるもんとも戦って忙しい。(途中彼には休憩タイムまで用意してある)
思いっきり乱暴な行き当たりばったりのストーリーで、ラストにはスーパーマンが何故か登場する。2時間見たらクタクタになって、まるで得るものは無い。徒労だ。これは昨年12月に公開された大作お正月映画である。(あまりヒットしてないけど)今のハリウッドはこういう映画を無駄に大量生産している。それなりには客が集まってくるのだろうが虚しい。