二夜続けて売込隊ビームを見る。今夜はレギュラー陣による公演。同じセットを使って2本の芝居を作り上げるというコスト・パフォーマンス。森を舞台にして、森の昼と夜、現実と幻想のドラマを作る。なかなか心憎い企画だ。(まぁ、実際にはゴムドンには昼のシーンもいっぱいあるが、イメージは「夜」ということで)
今まで何度も上演されてきた『森にゴムドン』の特別編らしい。もしかしたら、昔、『お気楽ショート・ストーリー集』の1本として上演されたものを見ているような気もする。だが、この手のメルヘンを彼らはよくやっているから違うかもしれないが。
さて、今回のこの長編は前夜の新人公演とは違い役者たちがとても上手いから、ちゃんと笑える。三谷恭子さんのゴムドンがとてもかわいいし、彼女とその仲間たちの妖精に振り回される山田かつろうさんの姿を見ているだけで時間はあっという間に過ぎていく。丁寧に作られた楽しい作品だ。
だが、これも正直言うと、全くなんの意味もない芝居だ。もちろん、この作品に奥行きを求めても、それは詮ないことだろう。そういうものを横山さんはこの芝居の中に求めてはいないのだ。だから僕たち観客はこの芝居をただ笑って楽しめたならいい。
かって人間だったが、この森にやって来て、妖精たちと出会い、自分も妖精となり人としての記憶を失くし、ここで幸せに生活する。このお話の核となる部分にもう少し意味を持たせたなら、この世界と現実の世界を対比させ、ちょっとした文明批評なんかを展開させることは横山さんなら簡単に出来るだろう。だが、彼はそんんなありふれた図式には全く興味はない。もっとシンプルにこのファンタジーの世界を楽しんでいる。
これが今の売込隊ビームの基本姿勢なのかもしれない。僕はそれを決して悪いだなんて思わない。ただ、なんだか、物足りないことは事実だが。
今まで何度も上演されてきた『森にゴムドン』の特別編らしい。もしかしたら、昔、『お気楽ショート・ストーリー集』の1本として上演されたものを見ているような気もする。だが、この手のメルヘンを彼らはよくやっているから違うかもしれないが。
さて、今回のこの長編は前夜の新人公演とは違い役者たちがとても上手いから、ちゃんと笑える。三谷恭子さんのゴムドンがとてもかわいいし、彼女とその仲間たちの妖精に振り回される山田かつろうさんの姿を見ているだけで時間はあっという間に過ぎていく。丁寧に作られた楽しい作品だ。
だが、これも正直言うと、全くなんの意味もない芝居だ。もちろん、この作品に奥行きを求めても、それは詮ないことだろう。そういうものを横山さんはこの芝居の中に求めてはいないのだ。だから僕たち観客はこの芝居をただ笑って楽しめたならいい。
かって人間だったが、この森にやって来て、妖精たちと出会い、自分も妖精となり人としての記憶を失くし、ここで幸せに生活する。このお話の核となる部分にもう少し意味を持たせたなら、この世界と現実の世界を対比させ、ちょっとした文明批評なんかを展開させることは横山さんなら簡単に出来るだろう。だが、彼はそんんなありふれた図式には全く興味はない。もっとシンプルにこのファンタジーの世界を楽しんでいる。
これが今の売込隊ビームの基本姿勢なのかもしれない。僕はそれを決して悪いだなんて思わない。ただ、なんだか、物足りないことは事実だが。