なんだか凄いタイトルで、このパッケージでは際物のソフトポルノを思わせるのだが、実際はそうではない。爽やかな青春ものに限りなく近い。だが、実際は微妙な題材だ。何も考えてない高校生が妊娠してしまい、自分たちだけで子供を生んで育てようとする、というなんだか70年代を思わせる内容の映画である。『フレンズ』とか『赤ちゃん戦争』とか往年の青春映画の傑作がすぐに思い描けれる。だが、今時ケータイ小説でもこんな内容のものはないだろう。(だいたい一世を風靡したケータイ小説なんてものも、もう廃れたのではないか)どうして現代の香港でこんな古臭い映画が作られたのだろうか。
監督はイー・トンシン。だから、つまらない映画にはしない、と思った。だが、見終えてなんだか中途半端な印象を残す。彼がこの素材に何を込めようとしたのかがわからない。
ジャッキー・チェンの息子、ジェイシー・チェンが主演である。彼のぼっとした風貌は映画を和ませる。それに相手役の女の子(フィオナ・シツ)がかわいいし、前半のたわいない青春ものでしかない軟弱な内容はそれはそれで悪くない。よくある身分違いの恋物語である。だが、後半になり2人だけの生活を描く部分がファンタジーではなく微妙にリアルで、でも突っ込みどころ満載で、見ていて、なんだか煮え切らない。生活臭がぷんぷんなのに、おままごとのままなのだ。ここが一番の謎なのだ。どうしてこんな描写が必要だったのか。よくわからない。さらには、主人公の2人の父親として、アンソニー・ウォンとエリック・ツァンを配してあるのだが、それってかなり贅沢なのだが、彼らも生かしきれていない。
正直言うとこういうレベルの映画は見たくない。時間の無駄だからだ。だが、こういうタイプの映画の中に時々驚くような傑作が隠されてある時があるから、ついついレンタルしてきてしまうのも事実だ。香港映画や台湾、韓国映画には、時々驚かされる。未公開映画の数々が日本でDVDリリースされている。凄まじい量である。めぼしをつけたものだけでも、と思うが、とても見る暇はない。それだけに「えいやぁ」と気合を入れて借りた映画に裏切られる瞬間はなんとも言い難い。先日崔洋一監督が韓国に単身渡って作った『ス』という映画を見たが、これも期待したほどの映画ではなかった。この手のノワールは崔監督の得意技のはずなのに、単なる職人芸でしかない映画で、彼がわざわざ韓国で作る意味を感じさせない出来だった。こんなことはもうわざわざ書かないが、実は何度も痛い目に合わされている。ただ今回の失敗でイ・トンシン監督の最新作ジャッキー・チェン主演『新宿インシデント』が心配になってきたことも事実だ。大丈夫か?
監督はイー・トンシン。だから、つまらない映画にはしない、と思った。だが、見終えてなんだか中途半端な印象を残す。彼がこの素材に何を込めようとしたのかがわからない。
ジャッキー・チェンの息子、ジェイシー・チェンが主演である。彼のぼっとした風貌は映画を和ませる。それに相手役の女の子(フィオナ・シツ)がかわいいし、前半のたわいない青春ものでしかない軟弱な内容はそれはそれで悪くない。よくある身分違いの恋物語である。だが、後半になり2人だけの生活を描く部分がファンタジーではなく微妙にリアルで、でも突っ込みどころ満載で、見ていて、なんだか煮え切らない。生活臭がぷんぷんなのに、おままごとのままなのだ。ここが一番の謎なのだ。どうしてこんな描写が必要だったのか。よくわからない。さらには、主人公の2人の父親として、アンソニー・ウォンとエリック・ツァンを配してあるのだが、それってかなり贅沢なのだが、彼らも生かしきれていない。
正直言うとこういうレベルの映画は見たくない。時間の無駄だからだ。だが、こういうタイプの映画の中に時々驚くような傑作が隠されてある時があるから、ついついレンタルしてきてしまうのも事実だ。香港映画や台湾、韓国映画には、時々驚かされる。未公開映画の数々が日本でDVDリリースされている。凄まじい量である。めぼしをつけたものだけでも、と思うが、とても見る暇はない。それだけに「えいやぁ」と気合を入れて借りた映画に裏切られる瞬間はなんとも言い難い。先日崔洋一監督が韓国に単身渡って作った『ス』という映画を見たが、これも期待したほどの映画ではなかった。この手のノワールは崔監督の得意技のはずなのに、単なる職人芸でしかない映画で、彼がわざわざ韓国で作る意味を感じさせない出来だった。こんなことはもうわざわざ書かないが、実は何度も痛い目に合わされている。ただ今回の失敗でイ・トンシン監督の最新作ジャッキー・チェン主演『新宿インシデント』が心配になってきたことも事実だ。大丈夫か?