スティーブン・ソダバーグ監督がこの作品を最後に映画監督から引退するらしい。まだ、50歳という若さなのに、なぜ引退? と思う。で、これからは活動の拠点をTVドラマに移すそうなのだ。
『セックスと嘘とビデオテープ』からキャリアをスタートさせ、『エリン・ブロコビッチ』を経て『トラフィック』で社会派映画の巨匠へ。しかも、快進撃は続く。アート系映画を作るマイナーな監督という印象を覆す『オーシャンズ11』以降のメジャー作品の数々。メジャーとマイナー、娯楽と芸術を往還し、自由自在に映画を作って来たはずなのに、ここにきてどういう心境の変化か?
そんなこんなもあってこの映画を期待して見たのだが、これはまるで詰まらない。確かにTV映画ならちょうどいいような作品だった。お話の底が浅い。わざとわかりやすくするためにこういう落とし所を用意したのか? でも、それって観客を嘗めてはいまいか。薬の副作用で殺人を起こしてしまう、というとっかかりは面白い。だが、ハラハラドキドキの先にある落とし所に愕然とさせられる。安易すぎて、納得しない。
社会派サスペンスと信じて見ていたのに、安易なミステリーに堕したのだ。前半の静かなタッチが素晴らしかっただけに、それをこういうつまらないどんでん返しで終わらせるのはなぜか。最近ビッグバジェットのハリウッド大作の空疎さにうんざりしていただけに、気合いの入ったさすがアメリカ映画、と思わせてくれる作品を期待して見ただけに、ショックだ。しかも、これを最後にして引退だなんて、情けない。
新薬の副作用によって夢遊病となり、夫を殺害してしまった女性。彼女を担当する精神科医。様々な人物が入り組んで、それぞれの思惑もあり、それらが錯綜して織りなすドラマはどこにたどりつくのかわからない。先の読めない展開にドキドキさせられる。それだけにオチがつまらなさすぎる。
『セックスと嘘とビデオテープ』からキャリアをスタートさせ、『エリン・ブロコビッチ』を経て『トラフィック』で社会派映画の巨匠へ。しかも、快進撃は続く。アート系映画を作るマイナーな監督という印象を覆す『オーシャンズ11』以降のメジャー作品の数々。メジャーとマイナー、娯楽と芸術を往還し、自由自在に映画を作って来たはずなのに、ここにきてどういう心境の変化か?
そんなこんなもあってこの映画を期待して見たのだが、これはまるで詰まらない。確かにTV映画ならちょうどいいような作品だった。お話の底が浅い。わざとわかりやすくするためにこういう落とし所を用意したのか? でも、それって観客を嘗めてはいまいか。薬の副作用で殺人を起こしてしまう、というとっかかりは面白い。だが、ハラハラドキドキの先にある落とし所に愕然とさせられる。安易すぎて、納得しない。
社会派サスペンスと信じて見ていたのに、安易なミステリーに堕したのだ。前半の静かなタッチが素晴らしかっただけに、それをこういうつまらないどんでん返しで終わらせるのはなぜか。最近ビッグバジェットのハリウッド大作の空疎さにうんざりしていただけに、気合いの入ったさすがアメリカ映画、と思わせてくれる作品を期待して見ただけに、ショックだ。しかも、これを最後にして引退だなんて、情けない。
新薬の副作用によって夢遊病となり、夫を殺害してしまった女性。彼女を担当する精神科医。様々な人物が入り組んで、それぞれの思惑もあり、それらが錯綜して織りなすドラマはどこにたどりつくのかわからない。先の読めない展開にドキドキさせられる。それだけにオチがつまらなさすぎる。