まずこのタイトルに惹かれて読むことにしたのだが、当たりだった。このエッセイ集、とても楽しい。そして感動的だ。エムコはまるでまる子としんちゃんが結婚して生まれた女の子のようだ。
冒頭の(ご大層にも「はじめに」とある)『学生結婚と子育て』爆笑。こんな先生がいたら凄いし、こんな授業って素晴らしい。ツッコミどころは満載だが、ほんとならカンドーもののエピソードだ。(あとがきを読むと実話だったことがわかる。しかもこのエッセイでエムコさんは編集者に認められてデビューしたようなのだ)
そこからは怒濤の26連発である。初エッセイ集にして、最強。彼女のすべてが満載された力作。本編に突入しても笑えるし,楽しい。こんな生き方を自然にできるって素晴らしい。
だけど、力が入り過ぎて、しかもさすがにワンパターンで途中からは少し飽きてくる。同じ楽しさが続くと「またか、」となるのだ。読者はわがままです。
だが後半戦に入って『パステルブルーの指先』を読んで納得する。こういう展開だったのか、と。彼女の内面が吐露されてホッとする。このエッセイ集は軽い読み物なんかではなく渾身の一冊だったことを理解する。これはひとりの少女の大人への成長物語としても読める力作なのである。