想流私塾14期生の卒業公演である。今回は何とも大胆と言うか、ヤケクソと言うか、なんとも言い難い発想での公演である。チラシの北村想さんのコメントがおかしい。TVサイズの発想しかできない塾生たちなら、そこを題材にして思う存分やってもらおうではないか、だなんて、なんとも豪胆だ。
さて、実際の10人の腕はいかほどか。今年のお題は「コント・漫才」。そのままコントや漫才を披露してくれた人もいる。最初の『ファイト何発?』なんてまさにそのまま。漫才のネタである。しかもリーディングなので、役者は手に台本を持ちながらの漫才だ。なんともその様子はシュールなものだった。
コントや漫才に対しての距離の取り方や批評性にまで言及したものは少ない。自分の方法論には拘った人は何人かはいたようだが。全体的にあまりに単純であっけない。まぁ、胃にもたれないだけいいけれども。変に頭でっかちになられてもつまらなし。
そんな中、今回見た10本の作品で僕が一番面白かったものは、『稲野町8丁目』(西史夏、作)だ。これは公演後の観客投票でも1位になっていた。シュールな展開と怖い話がうまくミックスされてある。
ブラックチェンバーのアフタートークで何度か話をしたことがある阪本涼平くんの作品を初めて見れたのもよかった。彼の『散髪したい』はそのバカバカしさがよかったと思う。死体の散髪、ということで散髪したい、だなんてバカにも程がある。それを真面目に久保田浩さんが演じるのだから、それだけでも笑える。さらには相方が真面目な穴見圭司クンである。これは役者と(死体役で何もしない左比束舎箱さんも含めて)演出(なんとこれは岩崎正裕さんだ!)の勝利だろう。
司会役で頑張っていたのはいちびり一家の坂上洋光さんだ。なんともやりにくい仕事だっただろうが、誠実に取り組んでいた。滑りそうになっても、きちんとかわしていた。そこがまたおかしい。
さて、実際の10人の腕はいかほどか。今年のお題は「コント・漫才」。そのままコントや漫才を披露してくれた人もいる。最初の『ファイト何発?』なんてまさにそのまま。漫才のネタである。しかもリーディングなので、役者は手に台本を持ちながらの漫才だ。なんともその様子はシュールなものだった。
コントや漫才に対しての距離の取り方や批評性にまで言及したものは少ない。自分の方法論には拘った人は何人かはいたようだが。全体的にあまりに単純であっけない。まぁ、胃にもたれないだけいいけれども。変に頭でっかちになられてもつまらなし。
そんな中、今回見た10本の作品で僕が一番面白かったものは、『稲野町8丁目』(西史夏、作)だ。これは公演後の観客投票でも1位になっていた。シュールな展開と怖い話がうまくミックスされてある。
ブラックチェンバーのアフタートークで何度か話をしたことがある阪本涼平くんの作品を初めて見れたのもよかった。彼の『散髪したい』はそのバカバカしさがよかったと思う。死体の散髪、ということで散髪したい、だなんてバカにも程がある。それを真面目に久保田浩さんが演じるのだから、それだけでも笑える。さらには相方が真面目な穴見圭司クンである。これは役者と(死体役で何もしない左比束舎箱さんも含めて)演出(なんとこれは岩崎正裕さんだ!)の勝利だろう。
司会役で頑張っていたのはいちびり一家の坂上洋光さんだ。なんともやりにくい仕事だっただろうが、誠実に取り組んでいた。滑りそうになっても、きちんとかわしていた。そこがまたおかしい。