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映画・演劇のレビュー

『リトル・シングス』

2022-01-13 12:43:54 | 映画

デンゼル・ワシントン主演の刑事アクション映画なら今までもたくさんあったし、傑作も多い。だけど、今回久々の映画は今までの作品とは少し肌触りが違う。彼が演じるのはなんと初老の警察官だ。老け役を演じたのではなく、もう老けてしまったから、実年齢に相応しい役を演じたのだろう。この映画、日本ではなんと劇場公開されていない。配信で公開されている。今までならあり得ない扱いだ。でも、劇場公開してもヒットは難しいのだろう。昔なら定番だったスター映画はなくなってきた。スターでお客は呼べない時代になりつつある。

映画はそれなりに緊張感のある作品で2時間8分、最後まで飽きささない。顔が特徴的で一度見たら忘れられない『ボヘミアン・ラプソディ』のラミ・マレックが共演する。バディものである。そこもある種の定番映画なのかもしれない。犯人をジャレッド・レトが演じている。3大スター共演という感じ。迷宮入りした連続殺人が再び。同じ犯人の仕業か?

5年前犯人を取り逃がしたデンゼルが再び、という感じで、それだけ聞くとそこも、またかぁ、と思うだろう。だけど、今回の隠し味は、デンゼルがなぜ飛ばされたのか、という部分。でも、仕事に対する異常な情熱から、家庭を崩壊させてしまう、というのもよくあるパターンか。お話には新機軸はないかも。

犯人は彼らに追い詰められながらも余裕の対応をする。さぁ、どうなる、と。こうして書き始めるとなんだかやはり少しも目新しいもののない映画に見える。だからか、安心して見ていられるのも確かだ。

今の時代こういう映画は家で暇なときにのんびり見たらいいのかもしれない。でも、本来ならこういう映画こそ映画の醍醐味と思っていたのではないか。いろんな意味で時代が変わってきた。


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