ニウ・チェンザー監督、主演による自伝的作品。台湾において1本の映画を撮るためにはこんなにも大変な思いをしなくてはならないのか、ということにまずは驚かされる。どこの国でもそんなことは同じだ、とは思わない。今時こんな接待とかあるのか? よくわからないがなんだか、すごい。
この映画に於いて、映画監督の仕事はお金を集めることだ。出資者を集めて接待のくり返し、おべっかを使って資金を集めること。そんな日々が描かれてく。とてもクリエイターとは思えない。だいたいこの映画監督は映画を撮ることすらできない。資金繰りのため、ストレスをためて、恋人にも愛想尽かされて、最低最悪の日々が、手持ちカメラを多用したドキュメンタリータッチで描かれていく。見ていてこっちまでストレスがたまってくる。映画界のバックステージものなのだろうが、この内幕暴露的なストーリー展開には興味は持てないし、カタルシスも全くない。
フェリーニの『8 1/2』のように創作をするうえでの苦悩を描くのなら、まだおもしろいのだが、まるでそういうことは描かない。まぁ、わざとこういう姿勢で作った映画なのだろうが、それでもこれでは、なんだかしんどい。最後には開き直って、自分のやりたいことをやろうとするのだが、そこまで来てもまるでカタルシスはない。まぁ、それでうまくいくような簡単なことなら、最初からそうしていただろうし。ということで、やはりそれだけでは終わらない。
この映画を通してニウ・チェンザーは何を描こうとしたのだろうか。明確な答えはない。映画製作の困難なんか、観客にとってはまるで興味の外のことだ。なのに、敢えてそこにスポットを当てることで、独りよがりではない何かを見せたかったことは確かだろう。どこの世界の於いても自分の思うように周囲が動いてくれるなんてことはない。いろんなところでぶつかってばかりだろう。そんな中でだんだん自分が何をしたかったのかさえわからなくなることもままある。
八方ふさがりに状況下で、それでも自分の映画を作らなくてはならないと思い、意味のない努力をして壊れていく。バカバカしい騒動の果てにあるものはなんだったのだろうか。この映画からはそれは見えない。
この映画に於いて、映画監督の仕事はお金を集めることだ。出資者を集めて接待のくり返し、おべっかを使って資金を集めること。そんな日々が描かれてく。とてもクリエイターとは思えない。だいたいこの映画監督は映画を撮ることすらできない。資金繰りのため、ストレスをためて、恋人にも愛想尽かされて、最低最悪の日々が、手持ちカメラを多用したドキュメンタリータッチで描かれていく。見ていてこっちまでストレスがたまってくる。映画界のバックステージものなのだろうが、この内幕暴露的なストーリー展開には興味は持てないし、カタルシスも全くない。
フェリーニの『8 1/2』のように創作をするうえでの苦悩を描くのなら、まだおもしろいのだが、まるでそういうことは描かない。まぁ、わざとこういう姿勢で作った映画なのだろうが、それでもこれでは、なんだかしんどい。最後には開き直って、自分のやりたいことをやろうとするのだが、そこまで来てもまるでカタルシスはない。まぁ、それでうまくいくような簡単なことなら、最初からそうしていただろうし。ということで、やはりそれだけでは終わらない。
この映画を通してニウ・チェンザーは何を描こうとしたのだろうか。明確な答えはない。映画製作の困難なんか、観客にとってはまるで興味の外のことだ。なのに、敢えてそこにスポットを当てることで、独りよがりではない何かを見せたかったことは確かだろう。どこの世界の於いても自分の思うように周囲が動いてくれるなんてことはない。いろんなところでぶつかってばかりだろう。そんな中でだんだん自分が何をしたかったのかさえわからなくなることもままある。
八方ふさがりに状況下で、それでも自分の映画を作らなくてはならないと思い、意味のない努力をして壊れていく。バカバカしい騒動の果てにあるものはなんだったのだろうか。この映画からはそれは見えない。