4話のラストで月9(『東京ブレイド』)の読み合わせが描かれる。その最後は原作者が「台本を全面的に書き直して欲しい」というところで終わる。
当然5、6話はその原作漫画家と脚本家の話がメインとなり、ドラマの撮影が並行して描かれるという展開になった。尺は2話で90分、TVドラマなら2本分、あるいは映画1本の長さである。ここまでの6話で映画なら3本。ということは8話だから4本だ。その後を映画が埋める、という段取り。ここまでで原作のラストまでが描かれるのだろうか。漫画は既に完結しているけど膨大な長さだから最後までこの5本分の中に収めることができるのか、それは知らない。
ただこの2話を見て、僕は面白くなってきた。これは芸能界の裏側を描く暴露ものだが、安易で表層的なものではない。最初はただびっくりさせるために奇異な展開をさせていたが、今回の作家ふたりの話は核心を突いている。実際に起きた事件を踏まえて(原作漫画家が自殺している)彼女が追い詰められた経緯をなぞるのではなく、IFを仕掛けた。あり得たかもしれない選択を提示する。アイドルを熱狂的なファンが刺殺するというところから始まったドラマはここでひとまずの方向性が示された。