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映画・演劇のレビュー

『仮面ライダー電王 俺、誕生!』

2007-08-07 18:38:19 | 映画
 東映恒例の『ライダー+戦隊もの』の2本立を今年も見に行ってしまった。もちろんなんの期待もしていないけど、ついつい見にいってしまう。昔このシリーズで雨宮慶太監督が『人造人間ハカイダー』という傑作を作ったことがあったが、時々この枠で隠れた傑作が生まれることがある。それが忘れられないから、見てしまうのだ。でも、最近はあまり期待できない。

 今回の新作は、ちょっとふざけた設定が気になっていた。弱さを売りにしたり、なんだかわざとらしい演技とか、電車が走ったり、なんだかなぁ、と思う。TVシリーズは仕事の都合でほとんど見れない。(土日は休めないし、平日も休めない。そんな薄給の公務員をしている。悲しい。)

 時の電車に乗って、時空を超えて戦うって、なんだかなぁ、と思う。そういう行為になんの意味があるのか、よく解らなかった。それと、最近の傾向として仮面ライダーの人の数が多すぎてどれがどれなのか、区別がつかないんですけど、それってどうなんだろうか。敵も味方もみんなライダーで大変だぁ。

 今回、渡辺裕之が最強の敵、仮面ライダーガオウに変身する。余談だが、最近のライダーは変身する時、実にやる気なさそうにする。昔のような変身ポーズはダサいのだろうか。今回渡辺裕之なんてつまらなそうに「変身」と言うだけである。

 さて、そんな彼がデンライナー(これがライダー電王の御用達の電車)を乗っ取り、なんか、どっかに行くのをライダー電王たちが追いかけていく話。戦国時代に行き真田幸村が出てきたり、恐竜時代で『ジュラシック・パーク』したり、とても慌しい映画だが、まるで内容がない70分。去年の『仮面ライダー カブト』がそこそこ面白かっただけにがっかりする。

 併映の『ゲキレンジャー』は『燃えよドラゴン』のパロディーなのだが、そのあまりのしょぼさに凍り付いてしまった。ケイン・コスギとデヴォン青木の『DOA』よりも酷い出来。(較べてどうするんじゃ)

 世界中の格闘家を香港のとある島に集めて、天下一武道会を開く悪の大富豪は、彼らの『気』のエキスを吸い取り自分が世界一の格闘家になろうとたくらむ。そして、世界制服を図る。

 そんな彼に対して、ゲキレンジャーと、いつもなら敵対する臨獣拳の2人組が手を組んで戦う。まぁ、30分ほどの短編では何も描けまいが、前回倉田保昭にインディ・ジョーンズをさせたのに続き、今回はブルース・リーという仕掛けは悪くないのだが、もう少しお話を練るってくれてもよかったのではないか。子供だましにもならない。

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