このアニメーションは、とてもよく出来ている。シネスコのアニメ映画って、久々ではないか。スケールの大きなこの作品にシネスコはとてもよく似合う。3部作の第2部だから、途中から始まって、途中で終わる、というハンディーを抱えるけど、『スターウォーズ』の昔から、3部作は、第2部が一番面白いという黄金律を、この作品も踏襲して、シンプルなストーリーだが、とてもよく出来ている。たった3000の兵が、3万の大軍と、難攻不落のドルトレイ城を落とす、という地湧き肉踊る合戦シーンを前半のクライマックスに持ってきて、その後の凱旋と、別れ、さらには、絶体絶命の危機が描かれる。おきまりのパターンだが、おもしろい。テンポよく、描かれるから、退屈しない。あまりに展開が早いから大丈夫か、と心配するくらいだ。もちろんそれは話がダイジェストになる、というのではない。変な引き延ばしとか、間延びがない、ということなのだ。93分という上映時間で、このボリュームを描くなら、これくらいに要領よく見せるのは、当然のことだろうが、これってなかなか難しい。
もう1本、アニメを見た。有川浩の大河ロマン『図書館戦争』だ。こちらは膨大なお話の、ひとつのパートをきちんと描く。だが、こちらは、ちょっとスケールが小さい。話自身が、大きなドラマのただのワンエピソードでしかない。リアルな地理感や風景描写を表現しているのが、楽しい。終盤の大阪のシーンは、御堂筋から、中之島への移動が、ちゃんと現実の風景そのままで見せる。移動にかかる時間的な整合性もおろそかにしない。まぁ、そんなことは映画自身の本筋とはまるで関係しないことだが、そういう細部のリアリティーは大事なことだと思う。
もう1本、アニメを見た。有川浩の大河ロマン『図書館戦争』だ。こちらは膨大なお話の、ひとつのパートをきちんと描く。だが、こちらは、ちょっとスケールが小さい。話自身が、大きなドラマのただのワンエピソードでしかない。リアルな地理感や風景描写を表現しているのが、楽しい。終盤の大阪のシーンは、御堂筋から、中之島への移動が、ちゃんと現実の風景そのままで見せる。移動にかかる時間的な整合性もおろそかにしない。まぁ、そんなことは映画自身の本筋とはまるで関係しないことだが、そういう細部のリアリティーは大事なことだと思う。