中江裕司監督の新作だ。今回はなんとシェイクスピアの喜劇を題材にしている。もちろん彼の事だから、舞台は沖縄になる。映画自体はいつもながらのテイストで、とても楽しい。原作の設定は随所に使っているけど、あまり拘らない。ほとんどオリジナルである。『真夏の夜の夢』はモチーフに使っただけ。リゾート開発のため犠牲になり今では無人島と化した島が舞台だ。故郷であるこの島に戻ってきた女が、見る一瞬の夢が描かれる。
のんびりとした暖かいファンタジーの意匠をまとっているが、外枠にあるリアルがきちんと描かれてあるので、甘いだけの映画にはならないのがいい。もちろん沖縄の離島の現実を厳しく告発するような映画ではなく、いろいろあるけど、なんくるないさというアバウトさがこの映画の魅力だ。
妖精パックならぬキジムンのマジルーに導かれて、主人公のユリ子(柴本幸)のドタバタ劇が描かれる。誰の中にもある大切なもの。ずっと昔に忘れてきたもの。それを取り戻すまでのお話だ。ちょっとしたハートウォーミングとして、無理なくあっさり描かれる。『ナビィの恋』や『恋しくて』と較べると物足りないが、悪くはない。
のんびりとした暖かいファンタジーの意匠をまとっているが、外枠にあるリアルがきちんと描かれてあるので、甘いだけの映画にはならないのがいい。もちろん沖縄の離島の現実を厳しく告発するような映画ではなく、いろいろあるけど、なんくるないさというアバウトさがこの映画の魅力だ。
妖精パックならぬキジムンのマジルーに導かれて、主人公のユリ子(柴本幸)のドタバタ劇が描かれる。誰の中にもある大切なもの。ずっと昔に忘れてきたもの。それを取り戻すまでのお話だ。ちょっとしたハートウォーミングとして、無理なくあっさり描かれる。『ナビィの恋』や『恋しくて』と較べると物足りないが、悪くはない。