これは強烈な映画だ。ストーリーの流れを追わない。ただ、ドキュメンタリーのように目の前に展開する出来事を追うばかり。短いエピソードで、途切れさせる。そして他のエピソードに移る。その後どうなったのか、なんて気にする間もなく、次につながる。それもまた、しばらくすると、途切れる。忘れたころに、ずっと前のエピソードの続き。いったいどこにポイントが置かれてあるのかすらわからないほどだ。
見ていて、もどかしい。でも、途中からは、もうあきらめる。ただ、与えられたものを受け取るだけ。このスラムで暮らす人たちの生活のスケッチ。でも、そこで描かれるのは暴力と、犯罪にまみれたものだ。ギャングたちの日常である。あまりにたくさんの登場人物で、だんだん誰が誰で何がどうなったのか、よくわからない。しかも、スター映画ではないから、知らない顔ばかり。あれよ、あれよと見守るしかない。
こういう映画が正しいとは思わない。ただ、ある現状をリアルに再現して見せる。それが何なのか、とか、そこからどこに行けばいいのか、とか。方向性の指示はない。ただ呆然として見守るばかりである。最後の少年たちの死も、当然のこととしか思えない。そこには感慨とか、感動とか、何もない。主人公に感情移入させないし、誰が主人公というわけでもない。5つの核になるエピソードが、同時進行で描かれているようだが、映画はそんな次々に起こるさまざまな出来事をただ、見せるばかりだ。
ここで起きていることを僕たちは目撃する。それだけの2時間15分である。世界にはこういう場所がある。あそこにも、こちらにも。犯罪地帯での日常風景である。衝撃の事実とか、そんなセンセーショナルで扇情的なものではない。これは彼らの変わりのない生活のスケッチなのだ。子供たちは幼い頃から犯罪にかかわり、やがて、自分たちが大人に変わってここを仕切ることを夢見る。そんなのがリアルな夢になる日常。それが淡々と描かれる。
見ていて、もどかしい。でも、途中からは、もうあきらめる。ただ、与えられたものを受け取るだけ。このスラムで暮らす人たちの生活のスケッチ。でも、そこで描かれるのは暴力と、犯罪にまみれたものだ。ギャングたちの日常である。あまりにたくさんの登場人物で、だんだん誰が誰で何がどうなったのか、よくわからない。しかも、スター映画ではないから、知らない顔ばかり。あれよ、あれよと見守るしかない。
こういう映画が正しいとは思わない。ただ、ある現状をリアルに再現して見せる。それが何なのか、とか、そこからどこに行けばいいのか、とか。方向性の指示はない。ただ呆然として見守るばかりである。最後の少年たちの死も、当然のこととしか思えない。そこには感慨とか、感動とか、何もない。主人公に感情移入させないし、誰が主人公というわけでもない。5つの核になるエピソードが、同時進行で描かれているようだが、映画はそんな次々に起こるさまざまな出来事をただ、見せるばかりだ。
ここで起きていることを僕たちは目撃する。それだけの2時間15分である。世界にはこういう場所がある。あそこにも、こちらにも。犯罪地帯での日常風景である。衝撃の事実とか、そんなセンセーショナルで扇情的なものではない。これは彼らの変わりのない生活のスケッチなのだ。子供たちは幼い頃から犯罪にかかわり、やがて、自分たちが大人に変わってここを仕切ることを夢見る。そんなのがリアルな夢になる日常。それが淡々と描かれる。