劇場未公開(だと思ったが、調べたらちゃんと公開されてました!)のスペイン映画。なのだが、これがなかなかの拾い物で、こういう映画が世の中にはきっとたくさん埋もれていることだろう。18人の男女が出てくる。(のだと思う)原題は『18COMIDAS』だから。3章からなる。もちろん、朝食、昼食、夕食だ。1日のお話で、彼らの3つの食事の風景を描く。
短い描写で細切れに彼らの食事を背景にしたドラマが描かれる。それぞれは別々のエピソードだが、どこかで微妙にリンクしたり、しなかったり。特別それぞれのエピソードがどうこういうべきものでもない。見た瞬間から忘れてしまいそうなほど、たわいもない。もちろん、彼らひとりひとりにとってはとんでもないことだったり、心に残る出来事だったりはするはずだ。父親が倒れたり、恋人が来なかったり、ゲイであることを兄に知られたり、みんなが誕生日を祝ってくれたり、妻が家に昔の恋人を入れていたり、そして、彼女が家出したり、と思いつくだけで、もう盛りだくさんの映画なのだ。だが、この映画はそんなこんなの「お話」を見せたいわけではない。
人はあれやこれやを、して、生きている。その時、毎日、3回食事を摂る。どんなに悲しい時も、嬉しい時も、食はそこにある。そのことを、さりげなく見せてくれる。これはたったそれだけの映画なのだ。でも、そんなささやかさが愛おしい。手持ちカメラを多用して、ドキュメンタリータッチで、きっと即興で、彼らの姿を追いかけたのだろう。ぎこちない描写が、初々しい。とても新鮮な感動がそこにはある。監督はホルヘ・コイラ。初めて見る監督だ。今後に注目。
短い描写で細切れに彼らの食事を背景にしたドラマが描かれる。それぞれは別々のエピソードだが、どこかで微妙にリンクしたり、しなかったり。特別それぞれのエピソードがどうこういうべきものでもない。見た瞬間から忘れてしまいそうなほど、たわいもない。もちろん、彼らひとりひとりにとってはとんでもないことだったり、心に残る出来事だったりはするはずだ。父親が倒れたり、恋人が来なかったり、ゲイであることを兄に知られたり、みんなが誕生日を祝ってくれたり、妻が家に昔の恋人を入れていたり、そして、彼女が家出したり、と思いつくだけで、もう盛りだくさんの映画なのだ。だが、この映画はそんなこんなの「お話」を見せたいわけではない。
人はあれやこれやを、して、生きている。その時、毎日、3回食事を摂る。どんなに悲しい時も、嬉しい時も、食はそこにある。そのことを、さりげなく見せてくれる。これはたったそれだけの映画なのだ。でも、そんなささやかさが愛おしい。手持ちカメラを多用して、ドキュメンタリータッチで、きっと即興で、彼らの姿を追いかけたのだろう。ぎこちない描写が、初々しい。とても新鮮な感動がそこにはある。監督はホルヘ・コイラ。初めて見る監督だ。今後に注目。