習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

『ナイトミュジアム』

2007-03-08 23:24:33 | 映画
 こういうたわいもないアメリカ映画を見ていると、本当に平和な気分になれる。昔はこんなハリウッド映画が好きだった。初めて映画を見始めた頃は誰もがそうなのではないか。小学生の頃、こんな映画を見て心ときめかせていた。

子どもの頃夢見ていたこと。もし、どらえもんのどこでもドアだけでもあったらいいのにとか。(四次元ポケットが欲しいなんて欲張らないから)それから、人が寝静まった後、部屋のおもちゃが動き出す、なんてことは誰もが考えたはず。童話の『鉛の兵隊』や、ディズニーの『トイ・ストーリー』のアイデアなんて子どもの定番だ。夜のデパートで恋人と二人で遊ぶなんて映画もある。この作品はそんなありえないことが起きたならどんなに楽しいだろうか、ということを描く。

 もう大人になってしまって、こういう映画を見ても無邪気に楽しめなくなったのが、悔しい。でも、お菓子をほう張りながら、何も考えずこういう映画を見るのもたまにはいいものだ。

 このなんでもないファミリーピクチャーを子どもと見て、キャーキャー騒ぐのもいい。そういう人には勧める。破綻なくうまく健全にまとめてある。夜の博物館。そこに展示されているものたちが、動き出す。ティラノザウルスの骨が動き出す。そしてモアイ像がガムをねだる。そんなバカバカしさが、楽しい。子どもたちにとってはたまらなく魅力的な映画ではないか。

 ロビン・ウイリアムスはほんとにこんなタイプの映画が大好きみたいだ。『ジュマンジ』の頃から変わらない。楽しそうにこのファンタジーに参加している。

 映画としては当然たいした事はない。しかも、あまりのくだらなさに途中で帰った人さえもいる。でもこんな映画に腹をたてたってしょうがない。無邪気に楽しめばいい。

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