「ソウル・キッチン」

                 

 「週刊文春」の映画欄で良さそうな紹介がされていたドイツ映画です。「ソウル・キッチン」という食堂で繰り広げられる人間劇、コメディ。新聞や雑誌でこの手のちょっとした佳作風作品を知ってじゃあ観てみようかなと思っても、上映が東京単独だったりして断念ということが地方居住時にはありましたが、さすがに首都圏でそれはありません。

 この作品も渋谷スペイン坂の「シネマライズ」単独上映です。2日目なので普通なら見送りなのですが、ここも事前にネット予約できるので便利です。

 このエリアに来るのは本当に久しぶりです。10年以上前、初代のHMV渋谷店があった頃、CD購入後、「チャーリーハウス」という中華麺屋が大好きでよく寄りました。ただ、店舗はかなり入れ替わっていると思いますがぱっと見の景観はそんなに変わっていないかな。

 「シネマライズ」で映画を観るのはおそらく「踊るマハラジャ」以来だと思います。当時の大ヒット作品、凄い人だった記憶です。相変わらずマイナーな佳作の発掘をしているようです。中に入ると情報発信基地でありたい文化の雰囲気が残ります(とはいえ、相応の利益も必要なんでしょう、「EXILE PRIDE」という映画の予告編はそこだけ浮いていました)。

 さて、「ソウル・キッチン」です。倉庫跡を活用したようなオープンスペースのカジュアルなレストラン「ソウル・キッチン」。箱はいいのですが料理の質がイマイチで経営危機に。そこから、変人だけど腕のいいシェフを連れてきたり、DJ、ライブ演奏などが人気になり活況を呈すように。ただ、いろいろと問題も発生、ロケーションの良さに目を付けた不動産屋に乗っ取られそうになり・・・。

 面白いです。ギャグも前半抑え目ですが、活劇+喜劇。ロック、ソウル、テクノなどの音楽が効果的に使われるのも含めて、「ブルース・ブラザーズ」を思い出しました。いくつかの恋、ハラハラな展開もあり最後まで魅せます。

 コメディですがストーリーに飛躍はなく、しっかりと纏められています。ギリシャ系、トルコ系、白人と多様な人種、登場人物が絡んで言われないとドイツ映画とは分かりません。出演者が魅力的です。




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