クアトロではすっかり定番になっているフランス・ロワール産シェーブル・サントモール。
シェーブルは山羊乳のチーズのことだが、この山羊乳と聞くと拒否反応を示すお客さまも多い。
山羊乳独特の酸味の強さと香りが苦手なのかもしれない。
しかし、このサントモールなどのシェーブルの名産地ロワール地方のものは、水分も多く熟成の進むフレッシュタイプのチーズ。
パリ近郊にあるロワールはフランスの庭園と呼ばれパリの貴族達のお城が並ぶ。
この地の利からシェーブルのフレッシュなものがパリに運ばれるとちょうどよい熟成になり貴族たちの食卓に上るのだろう。
山羊乳のチーズは食べ頃になると酸味よりも甘みが増し臭みもなくなりとても上品な味わいになる。
時代は進み、豊四季の庶民も、この熟成したシェーブルの味わいをクアトロで味わえる。
クアトロの新着チーズ“アフィネ・オ・ゲヴェルツトラミネール”。
名前は、ゲヴェルツトラミネールと名乗っているがもとはと云えばマンステールである。
マンステールはフランスのドイツとの国境沿いアルザス地方で作られる歴史あるウォッシュチーズだ。
アルザスの青い空と表現されるほど、恵まれた自然の中で育ったこのマンステールと云うチーズは修道女たちによって造られる。
塩水で磨かれ熟成し、鼻が曲がりそうなほど臭いチーズになるが、それは表面だけのことで、その内側にはねっとりと舌にからみつく美味しいチーズが隠されている。
そのマンステールをアルザスの気品のあるワイン「ゲヴェルツトラミネール」から造ったマール(蒸留酒)で仕上げたのがこの“アフィネ・オ・ゲヴュルツトラミネール”。
そのワインはバラのような香りとライチのような味わいを持ち全体に気品のある味わい。
マンステールをゲヴュルツトラミネールで仕上げたこのチーズは、マンステールの濃厚でクリーミーな美味しさに香りと旨味の複雑さをプラスしたチーズ。
初夏の爽やかな季節に味わいたいチーズだ。
フランス・ロワールからの新着チーズ“オリヴェ・ポワブル”。
カマンベールに黒コショウをかけたチーズ。
ミルキーで甘みのあるチーズにはこの黒コショウが良く合う。
クアトロのカルボナーラに、パルミジャーノのパスタなども同様だ。
この黒コショウもやはり粗挽きが旨い。
チーズにかけると、黒コショウの香りが鼻を抜け、ぴりっとした辛味がチーズの甘みと旨味を引き立てる。
チーズが持っていない味わいの要素を黒コショウが補填し、奥行きのある味わいを形成する。
ちょっとコショウをまぶしただけで、の素材の持ち味が変わるのはとても面白い。
その他にも、理にかなった味わいの工夫をしたチーズが色々と揃ったクアトロ。
クアトロのチーズプレートをワインや日本酒と共に楽しもう。