湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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バルトーク:ピアノ協奏曲第3番

2018年01月07日 | Weblog
ヘルファー(P)マデルナ指揮モンテ・カルロ国立管弦楽団(SLS)1969/11モナコ(スタジオ)

極めて良いステレオ録音で拍手もノイズもないため何らかのレーベルの正規録音であると思われるがソースは知らない。私は初見。ヘルファーは2楽章では重なる音の強弱のコントロールが細かいパセージにおいてうまくいかず不協和的に聞こえてしまうところがあり、また録音が良すぎるせいなのだがマデルナの派手ではあるが大雑把でしまりのない統率が1楽章では音楽をバラバラに聞こえさせてしまう。ただ、ドイツ的な構築性といおうか、テンポの揺れはなく、マデルナらしくもない四角張った組み立て方がやや弛緩した印象を与えているだけかもしれない。響きのカラフルさや透明感、鋭さはフランス的でマデルナの個性よりオケの個性が出ており、同時にバルトークの源流たるドビュッシーの存在に想い馳せさせる。2楽章はバルトークの郷愁を灰汁抜きして私には聴きやすかった。3楽章は元々絶筆で未完成の楽章ではあるから、なおさら慣れない様子のマデルナ(協奏曲伴奏が不得意なのか?)には難しいような感もある。構成が今ひとつピンとこないようなところはあるが、ただ、ソリストともども全曲中もっとも没頭できる演奏になっている。全般異質な感じのバル3だった。指も強くて回るし技術的に余裕があるはずなのになんで音が濁るんだろう。。
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