湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番

2012年11月21日 | プロコフィエフ
○ツァーク(P)ザンデルリンク指揮ソヴィエト放送交響楽団(melodiya)1959・CD

後退したようなロマンティックな作品でとくにオケ部のどんよりしたラフマニ臭にはウンザリするが、それとはほとんど立体的に絡むことなく音を並べ続けるソロピアノは洗練され垢抜けた非常に聴き映えのする音を提示してくる。旋律がわかりやすいのは3番には負けるものの、3番よりも個性が薄く聞きやすいと言えると思う。とにかくオケが野暮ったいのは演奏のせいなのか、いややっぱり曲のせいだろう。ツァークはやや線は細いものの録音バランスがよく(モノラルだが)細かい音まで聞き逃させることはない。○。
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ルーセル:バレエ音楽「バッカスとアリアーヌ」第二組曲

2012年11月21日 | フランス
○マルケヴィッチ指揮RIAS管弦楽団(audite)1952-53・CD

重量感があり濁った響きで(中声部の分離の悪い録音のせいもある)けっして技術的にうまいとは言えない演奏だが、マルケの強力な発音、前進性、さらに舞踏表現にいたってリズムのキレ、このあたりはルーセルを踊りの音楽と捉えることのできる正統な表現として評価できるだろう。ルーセルの分厚い響きの前衛性はともすると重すぎて踊れない音楽として認識させる。中欧オケを使いながらまるでイタリアオケのような浮き立つようなリズムを刻ませるのはさすがの統率力といったところだ。
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「サイン」ページの移転について

2012年11月19日 | Weblog
このブログですとAUTOGRAPHのリンクから飛ぶ先がリダイレクトかかるようになっています。
認証制にしております。
google画像検索等で不用意に検索されるのを避けるためです。

見たいという奇特な方はいないと思いますが、いたとしても余り公開することは考えておりません。
今まで10年公開していましたので、もういいでしょう。。ということで。

どこかで仲良くなったらパスこっそりお教えします。
よろしくどうぞ。
Comments (3)
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ラヴェル:クープランの墓

2012年11月18日 | ラヴェル
◎ミュンシュ指揮ボストン交響楽団(WHRA)1953/10/17LIVE・CD

上手い!細かい動きが多いピアノ曲編曲作品にあってなかなかぴしっと合った演奏はすくないのだが、木管ソリストたちの上手さのみならず弦楽セクションの明晰なアンサンブル、水際立った表現の素晴らしさ、そこにしっかり板に付いたミュンシュらしい推進力、力強さ、リズム感が加わり、緩急の場面の描き分けもエキセントリックなまでに明瞭で、完成度の高さに感動すら覚える。テンポはやや性急かもしれないがフランス的な名演だ。
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マーラー:交響曲第6番「悲劇的」

2012年11月17日 | マーラー
○エルダー指揮ロシア国立管弦楽団(放送)2009/4/17モスクワlive

録音状態の悪さが気になりまくる。ソビエト時代の分厚く力強いオーケストラの面影もなく、ロシアオケ特有の響きと雑味がエルダーのエキセントリックでロマンティックな解釈とあいまって往年の栄華を思い起こさせる、という一点でだけ楽しめる。二楽章に配されたアンダンテではアンサンブル能力的に難のある弦楽がそれでもエルダーの特異なアーティキュレーション付けによりうねるようなロマンチシズムを捻り出し感動的。両端楽章のあからさまな感情表現は十分な技術力を背景にしていないがソリストとしては素晴らしい奏者がブラスを中心に散見され、聞き所はあり、ロシア的な魅力がある。最後に、ピッチが低すぎる。レニングラードフィルは低いが国立響はそうだったっけか?録音のせいか?
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ヴォーン・ウィリアムズ:イギリス民謡組曲(ヤコブ編)

2012年11月14日 | ヴォーン・ウィリアムズ
○バーロウ指揮コロムビア放送交響楽団(COLUMBIA)1939/12/19・LP

やや拡散的で雑にも聞こえる第一曲だが跳ねるようなリズムが曲の世俗味をうまいことアク抜きして最後はカッコヨク締める。第二曲は民謡が前面にたちRVWの開けっ広げでセミクラシック的な悪いところが出やすい曲だと思うが、しっとり重めの響きでRVWの心象風景的な深味を引き出し秀逸。第三曲はまさにRVWの民謡編曲といった世俗曲だが、行進曲ふうの前進的テンポと強い発音でエルガー的な迫力を出しとても高潔だ。なかなか。
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フォーレ:歌劇「ペレアスとメリザンド」~シシリエンヌ

2012年11月14日 | フランス
○デュフォー指揮シカゴ交響楽団(RCAvictor)1945/12/12・SP

世俗的な編曲の施されたアンコールピースといったていだが流れよくよどみなく旋律の受け渡しがなされていくさまを安心して聴いていられる。
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ストラヴィンスキー:花火

2012年11月14日 | ストラヴィンスキー
○デュフォー指揮シカゴ交響楽団(RCAvictor)1945/12/12・SP

意外と言ったら失礼だがワグナー的な迫力を誇る佳演。リズミカルな処理が上手く、響きもしっかりしている。細部にこだわる芸風ではないが珍しい組み合わせであるこの一流オケの威力も感じさせる。
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バルトーク:管弦楽のための協奏曲

2012年11月13日 | 北欧・東欧
○コンドラシン指揮ACO(aulide:CD-R)1977/11/17live

バルトークは極めてファンの多い作曲家だが私には掴みどころのない作曲家に見える。ドビュッシーの影響下から始まり民族要素を前衛的手法によって換骨奪胎させた独自の書法を展開し、一時期はまったく人好きのしない演奏家好きしかしないような作品を生み出していたが、晩年渡米後は困窮の末その腕をいかした隙のない緻密な書法を売りとする娯楽作品を世に出した、くらいの文学部的な知識しかない。この作品は「国家的作曲家」ショスタコのレニングラード1楽章戦争の主題を揶揄した「中断された間奏曲」で知られるが、まあ、ショスタコの態度については賛否ありバルトークが批判する態度にも賛否あるだろう、そういうことは抜きにして、管弦楽によるアンサンブルというものの素晴らしさを改めて認識させるような名作であり、他曲とくらべそれほどぬきんでた旋律というものは無いものの、聴かせる力は十分にある。オケの力試しという側面も強いこの作品にあって、ショスタコを得意としたコンドラシンが振る、それだけでもちょっと面白いのだが、コンドラシンのギチギチの指揮は曲の性向とマッチしている。ただ、ブラスが弱い。録音バランスのせいかもしれないがいずれも高音が伸びず音が暗い。弦楽合奏と木管とパーカスだけでも楽しめる曲だが、そのバランスは気になった。○。
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オーリック:映画音楽「美女と野獣」~主題

2012年11月12日 | フランス
○デゾルミエール指揮交響楽団(cherry)1947・CD

映画用の録音で恐らく映画本体からのカットオフである。古臭さを感じるものの映画音楽家としての作曲家の手腕が発揮された世俗作。
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オーリック:映画音楽「双頭の鷲」~主題

2012年11月12日 | フランス
○ツィピーヌ指揮パリ音楽院室内合奏団(cherry)1947・CD

映画用の録音で恐らく映画本体からのカットオフである。六人組時代を彷彿とさせるリリカルな表現も混ざり、派手派手な曲ではあるが起伏あるいい曲である。
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オーリック:映画音楽「オルフェ」~主題

2012年11月12日 | フランス
○メトアン指揮交響楽団(cherry)1949・CD

映画用の録音で恐らく映画本体からのカットオフである。派手でロマンティックな映画音楽だがこの作曲家の手慣れた手腕が発揮されている。
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ルーセル:ピアノ協奏曲

2012年11月12日 | フランス
○エルフェ(P)ボド指揮セント・ソリ管弦楽団(ACCORD)CD

往年のエキスパートによる明晰な録音で貴重。ルーセルの、ジョリヴェに先んじたバーバリズムが発揮された曲で晦渋にも聴こえるが、よく構造を聴くとやはりマニアックないつものルーセルの書法で、だんだんと見えてくる良さがある。前衛的かつ分厚い響き。弦は円熟期ルーセル特有の立体的な構造を単純なリズムと共に聴かせ、その上にそれとは乖離したような木管の美しい旋律が載る。演奏がとても巧緻にできていて誰でもこうできるものではあるまい。内声をいかに明瞭に聴かせるかが鍵である。ザッヒャー盤はこうはいかなかった。○。
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ヴォーン・ウィリアムズ:交響曲第8番

2012年11月12日 | ヴォーン・ウィリアムズ
◎A.デイヴィス指揮BBC交響楽団(warner)CD

この人のRVW全集は投げ売り状態でいい評判も聴かないが、RVWのシンフォニーを来日演奏した数少ない指揮者の一人で当然エキスパートである。期待しないで聴いたもののいきなりスピーディな出だしからびっくり。テンポはいつのまにか落ち着くが、その動かし方が流麗でありかつ、縦がとてもしっかりしていてダレない。大きく感情は煽る。だがRVWの透徹した視線を意識したような一歩ひいた解釈がいい。バルビやストコとは違う種類の演奏である。RVWは晩年オーケストレーションに凝ったが(書法というより編成だけど)アンドリュー・デイヴィスは新奇な楽器を強調するでもなく調和させてうまくRVWに期待される平穏な牧歌に昇華させている。ブラスはこの演奏では余り個性を出さないが二楽章はブラスだけによるスケルツォで、BBCらしく明瞭にプロフェッショナルに演じている。スケール感もあり、ちょっと聴かない感じの演奏だっただけに、とくにテンポ操作が極端にもかかわらずとても自然なところで◎をあげたくなった。
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バーンスタイン:キャンディード序曲

2012年11月11日 | アメリカ
○スヴェトラーノフ指揮LPO(ICA)1978/8/28live・CD

ハチャトゥリアンみたいなバーンスタインを楽しめる。スピード感あふれ派手派手でオケを煽りまくりながらも破綻はきたさない。オケの能力もあるだろうが全盛期スベトラの凄さが実感できるアンコールピースだ。N響アワーも終わってしまったねえ。
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