湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

ラヴェル:スペイン狂詩曲

2012年11月08日 | ラヴェル
○マデルナ指揮フランス国立管弦楽団(arkadia)1971/3/9live・CD

重ったるくドイツ的ですらある始まり方をするがマデルナらしい歌謡性がすぐに浮き立ってきてラテンの香りがふんぷんとしてくる。面白い。ラヴェルはそれではいけないとは思うが実に個性的で、のせてくれる。響きは厚く充実しておりオケの持ち味と相乗効果でなかなかに飽きさせない。ただ一人おおきくブラヴォを叫ぶ他は異様な雰囲気の客席にまたほくそ笑んでしまう。いい演奏だ。
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ディーリアス:楽園への道

2012年11月08日 | イギリス
○バルビローリ指揮ハレ管弦楽団(DUTTON/PYE)1956/6/21・CD

あまりにも有名なPYE録音のひとつ。私もLPで親しんだ。ただバルビローリの同曲、今は無数にでておりこれが中でも際立っているところはない。録音ですらこの時期なのでそれほどクリアではない。スタイルも耽溺せずスタンダードですらある。○。
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エリオット・カーター死去

2012年11月08日 | Weblog
アイヴズを直接知る人物が死んだ。ナディア・ブーランジェ、ピストン、そこから前衛をひた走り、アメリカ・クラシック音楽の一翼を担った立役者。死なない人だと思っていたのに。ご冥福を。
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ミヨー:弦楽四重奏曲第7番

2012年11月08日 | フランス
○パリジー四重奏団(naive)CD

ミヨーの平易な職人的作品で暗い旋律から楽天的なミヨー流牧歌にいたるミニアチュール。曲に派手さは無いがミヨーらしく旋律はしっかりしており聴かせる。楽団は上手いがやや地味。
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ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲

2012年11月07日 | ドビュッシー
○ミュンシュ指揮NYP(NYP)1967/2/25live・CD

とにかく「音の太い」演奏。ミュンシュ的だ。ただ音色は暖かく深くて冒頭のフルートからして気持ちはよい。自由さは感じられないが雰囲気がある。良い録音ではないが悪い演奏ではない。逆に言えばとくに聴く必要のある録音ではない。
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モーラン:交響曲ト短調

2012年11月06日 | イギリス
○ボールト指揮ニュー・フィル(LYRITA)CD

前時代的な趣を持ったロマンチックな弦楽合奏から始まる大曲。シベリウスに民謡旋律を載せたような音楽は多分に映画音楽的でもある。ティンパニはシベリウスというより音響増大器扱いだし、ブラスはシベリウスとは違いRVWの華麗なやり方に接近している。やや散漫な印象もあるが各楽章にそれぞれ聴かせどころがちりばめられ、ニュー・フィルの技術力が存分に発揮される。シベリウス後期交響曲ふう(ときおりソックリ)の書法を交えた爽快な四楽章でしまる。まるでウォルトンの1番のようなしつこい終止部はむしろベートーベンのエコーなのか(カップリングの仮面劇のための序曲も同様の終わり方をする)。ボールトはなんでこんなにうまいのか、高貴にして逞しく美しい。○。
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モーラン:仮面劇のための序曲

2012年11月06日 | イギリス
○ボールト指揮LPO(LYRITA)CD

ポーツマスポイント序曲に一工夫ふた工夫したような曲、と言って通じるだろうか。人好きする旋律をリズミカルに操りながら透明感ある音響で彩った佳曲。半音階的揺らぎ、転調がそこに独特の硬質の聴感をくわえ、シベリウスやフランス現代音楽に感化された同時代英国作曲家と一線を画した独自性を発揮している。シベリウスというよりホルストみたいな弦の刻みにもにやり。RVWを想起する木管の「酷使」具合にもにやりと。イギリス音楽の神髄は木管アンサンブルにあり、とでも言っておこうか。そういった内容にこの指揮者このオケは必要十分過ぎる。録音のよさもあるが、ボールトにしては明るくすかっとした演奏。
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頭が痛くなるな

2012年11月06日 | Weblog
残って欲しい質の高いブログやサイトは消滅し、懐古趣味逆に新しもの好きのヲタク少集団のみが他を寄せ付けない殻に閉じこもって先の見えない探求を続けている。クラヲタ。絶滅種族だろう。ダウンロード音源の跋扈がいわゆる乞食リスナーの増殖を促し、かつての優秀な音盤マニアと店舗を追い詰めている。アリアのような店ですらあそこまで頑張らないとならない昨今、乞食マニアの餌箱の並ぶユニオンにもかつての観点からすれば大したものは出なくなり、死蔵盤はきっとほんとに死ぬまで出てこない。アナログ屋はすっかり足が遠のいた。ネットのアナログ盤すらもはや世界的に希少なものがまかり間違って出てくるのをひたすら待つしかない。それとてあっさりメディアファイアに高音質でアップされる始末だ。さて、どうしたものかね。

ここは独断辞書。コメントも歓迎しない。一人の人間でさえ時と成長と退化により随時変化していくものなのに、集合痴を受け入れたらブレて瓦解は目に見えている。

それでも何かあればどうぞ。さいきん異様にアクセスが増えているので、ジレンマのないハリネズミとして釘を刺しておく。

悪口はこちらに書いてね。ブロックします。
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チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第3番

2012年11月03日 | チャイコフスキー
○バーギン四重奏団(BOSTON RECORDS)LP

世界初録音盤と銘打たれている。バーギンの音は深みがなく単調で表現にも特筆すべきところがない。悪いわけではないが魅力を感じない演奏なのだ。ヴィヴラート一つとってみても学生の教科書通りの表現で、チャイコフスキーのカルテットの中でも最も地味で憂愁をたたえた同曲を表現するには解釈が足りない。○にはしておくが、個人的には納得いかない。
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