○エルダー指揮ハレ合唱団(ho)2005/11/3・CD
エルダーはディーリアス向き!厚い和音を適切にひびかせその移ろいを適切に聴かせる。繊細な音線を密やかに絡ませ、ハレ管の好演もあってこれはじつに心に染みる演奏。二つの小品といっても一曲目が春初めてのかっこうを聞きながら、二曲目が川の上の夏の夜というそれぞれ独立して演奏されるしっかりした演目で、前者はかっこうの直接的描写にあざとさがありながらもディーリアスらしい濃厚なロマンチシズムを漂わせた、印象派とはまた違った明るい雰囲気音楽、後者は木管ソロと弦ソロの線的な絡みでほとんどが構成されるという、少ない楽器が室内楽的に絡んで進む曲だからこそ、特殊な響きの目立つ、ディーリアスとしてはかなり前衛的な難曲。新ウィーン楽派の活躍した時代の曲というところまで思いはせる。エルダーの軟らかい音でいながら速めのさっさとしたテンポも曲をだれさせないでいいが、これはやはりハレ管が天晴。○。
エルダーはディーリアス向き!厚い和音を適切にひびかせその移ろいを適切に聴かせる。繊細な音線を密やかに絡ませ、ハレ管の好演もあってこれはじつに心に染みる演奏。二つの小品といっても一曲目が春初めてのかっこうを聞きながら、二曲目が川の上の夏の夜というそれぞれ独立して演奏されるしっかりした演目で、前者はかっこうの直接的描写にあざとさがありながらもディーリアスらしい濃厚なロマンチシズムを漂わせた、印象派とはまた違った明るい雰囲気音楽、後者は木管ソロと弦ソロの線的な絡みでほとんどが構成されるという、少ない楽器が室内楽的に絡んで進む曲だからこそ、特殊な響きの目立つ、ディーリアスとしてはかなり前衛的な難曲。新ウィーン楽派の活躍した時代の曲というところまで思いはせる。エルダーの軟らかい音でいながら速めのさっさとしたテンポも曲をだれさせないでいいが、これはやはりハレ管が天晴。○。