Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

コペンハーゲン 2日目

2022-07-14 23:30:34 | スカンディナビア キャンプ旅行 2007年

コペンハーゲンの二日目はアメリエンボー宮殿を目指して、電車も中央駅より二駅前で降りて歩きました。

 

アメリエンボー宮殿は現在の王室の住居ですが、全体に質素な造りで、どれが本館なのか判らないまま、アメリエンボー博物館として一般公開されている宮殿へ入りました。ここは1863年から1972年までの王族家族の寝室や居間、宝物などを展示してあり、特に気に入ったのが現女王の母親皇太后のドレスです。

この宮殿の直ぐ近くには遠くからでも目立つフレデリクス教会が有ります。ノルウェー産の大理石をふんだんに使った立派な教会です。

ここから人魚姫の像を見ようと歩いているうちに見つけたのが、デンマーク工芸博物館です。ちょうど、中央アメリカ・ニカラグアの陶芸展(8月31日ー9月30日)のプレビューで、素晴らしい芸術作品に見とれていると、急にシャンペンを片手にした大勢の人たちに囲まれてしまいました。

多分ニカラグアの大使夫妻やデンマークの高位高官の人たちと思われ、狭い部屋で陶芸よりもおしゃべりに興味の在る人たちだったようで、そのうるさいこと。

この陶芸展のほかにも常設された陶器やガラス器、絵画、織物など素敵なものが多数あり、一日中見て居たかったのに・・・・・・。

 

次に見つけたのが、自由博物館で第二次世界大戦で、レジスタントとして処刑された20代のデンマーク人たちの、家族へ送った最後の手紙が英語に翻訳して展示されていました。これには泣かされました。

この博物館から海辺を歩いて程近いところに、人魚姫の像があります。この像はコペンハーゲンのシンポルくらいに世界的に有名ですが、期待より余りに小さく、岸辺に近く、がっかりしました。2001年の9月11日のNYテロから一年後にイスラム・テロリストに爆破され、再生に一年近くかかったそうです。本当に理不尽な事をするものだと腹がたちます。でもこの日は人魚姫を慕うたくさんの観光客に囲まれていました。

 

大通りを中央駅に向かって歩いていて見つけたのが、国立美術館です。立派な建物で奥行きが深く、展示されている絵画も数知れずです。ルーベンスのソロモン王の裁決(The Judgement of Solomon)という巨大な絵に見入っているとき、隣に居たドイツ人の夫人にこの絵のストーリーを聞きました。わが子に死なれた婦人が他人の子をわが子と言って争い、ソロモン王がそれなら子供を半分づつにしろと裁決、まるで大岡越前之守西洋版です。色彩も素晴らしく、二人でしばしたたずんで鑑賞していました。

その絵の下の新生児の沐浴、温かい絵ですね。

 

この博物館の向かいの公園の中にローゼンボー離宮が在り入ってみましたが、工事中で、ほとんど見られませんでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コペンハーゲン1日目

2022-07-14 00:10:48 | スカンディナビア キャンプ旅行 2007年

ヒレロズ(Hillerod)からコペンハーゲンまで郊外電車で45分、キャンプサイトで薦められたコペンハーゲンチケットはここまでの交通費も入っていて、市内の交通機関と観光地の入場料も含まれたカードです。二人で三日間80ポンド弱(約1万8千円)とのことで此れを買って、翌日から三日間コペンハーゲンに通ったのです。

 

北欧は自転車が交通機関のメインで、素晴らしくきれいな郊外電車の中にも通勤客の為の自転車置き場がありました(写真1)。コペンハーゲンの駅に着いてみると、駅の周囲の駐輪場は自転車でいっぱいでした。

まず初めに歩ける距離でと行った所は、ニュー・カールスベア美術館です。この美術館はデンマークの代表的なビール会社、カールスベア社(Carlsberg)の社長カール・ヤコブセンによって開設され、エジプト、ローマ、メソポタミア、ギリシャなどの多くの彫刻や石棺、美術品が集められています。2006年に全館をリニューアルしたのだそうで大変きれいな明るい建物です。

正面玄関を入ってすぐの緑に囲まれたパテオの白亜の彫刻が見事です。

19世紀のデンマークの彫刻を集めた一室には人間の悲しみの感情をよく表現した像が多くとっても感動しました。又デンマークの画家の絵が集められた一角はフラシュなしで写真可と有って、素敵な絵をたくさん写してきました。

この絵はマーティナス・ロルビイ(Martinus Rorbye)(1803−1848)の作品です。この人の絵はデンマークやドイツ・スエーデンでも見かけましたが、いつもトルコの風景を描いていてひと目で彼の絵だと判るほど、独特の画風をもっています。

 

コペンハーゲンは12世紀から発展してきた町で、17世紀に現存する歴史的な建造物が多数建築され、現在市街地では古い建築物が保護されていて改築は建物の中しか許可されません。(此れはロンドンの歴史建造物も同じです。)又市庁舎の塔(105.6m)より高い建物も禁止されていて、町並みは独特の重量感を保っています。

美術館の次には近くのクリスチャンボー城へ行ってみました。城の中での撮影は禁止されていました。何処でも宮殿や城の中の装飾、宝物など同じようなもので、見飽きて思い出すこともなくなるものですが、ここの大広間では大いにショックを受けました。

デンマークの王室はヨーロッパで一番古く、骨董品の宝物を見慣れた私たちに、大広間の壁を埋める色鮮やかなタペストリーには呆然としました。

これらはマーグレーテ二世女王の50歳の誕生日を記念して、デンマークの画家によって過去と現在の王室を漫画風な下絵に描かれ、10年かかってプレゼントされたものだそうです。

今まで見て来た色あせた宗教画のタペストリーとは余りの段差にショックと、このようなモダンな絵を受け入れる国民に尊敬すら感じました。

写真は三十万本以上のマッチ棒で造ったタジマハール宮殿で、此れは”信じるか信じないかは貴女次第”と言う博物館(Ripley's Believe it or not)で見たものです。ここの展示物は古くて埃が立つような感じがして早々に引き上げました。

キャンプサイトへ帰る前に立ち寄ったのが、チボリ公園(Tivoli)です。中央駅の直ぐ前にあり、一日中歩き回って疲れた体で、騒々しい音楽とジェットコースターや歓楽乗り物は見るだけで疲れて、早々に帰ってきました。公園内のお土産店やレストランの屋根に草花が生い茂って花盛りだったりレタスがきれいに植えられていました。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする