rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

パジャマのほころびを縫う

2011-10-04 21:37:36 | つぶやき&ぼやき
小さい人のパジャマのほころびを繕った。
ガーゼ地のせいか、縫い目のところから生地が裂けるようにほころびている。
しかも、二箇所も。
だから、小さい人に直して欲しい言われたのだが、どうしようかと迷ったのだ。
破れたパジャマを捨てて、新しいのを買うのはたやすい。
しかし、直してまだ着られるのであれば、直して着るほうがよいのは確かだ。
少し面倒だと思いつつも、針と糸で裂け目を繕うことにした。
そして今夜、小さい人は直されたパジャマを着て、いまはもう眠りの中。
ちょうど体に馴染んだころあいのパジャマは、小さい人のお気に入りでもあったから、直してよかったのだ。
こんな些細なことで、物を大事にする気持ちを育めれば、親としての小さな務めを果たせるかもしれない。


特に若い人に読んでもらいたい、カート・ヴォネガット:国のない男

2011-10-04 13:54:55 | 本たち


ドイツ系アメリカ人、カート・ヴォネガットは、SF作家と位置づけられている。
”タイタンの妖女””猫のゆりかご”など、ユーモアとアイロニーに彩られた作品を書いた。
その彼が、82歳のときに書いたエッセイが、この”国のない男”だ。
月並みになってしまうが、彼は、人間の仕業を嫌悪しつつも人間をいとおしんでいた。
そして何よりも、地球を愛していた。
人が地上に現れ出でて、特に産業革命以降、化石燃料を大々的に利用するようになってからというもの、我が物顔に地上に君臨しだした。
その地上の王様人間(ほとんど幻想)を更に支配する一握りの”人神”たちは、自分が地球上の一生物であることを忘れて、自分のよるべき足者の地球を搾取し汚染する一方だ。
彼らからすると、地球も使い捨ての何か一つにすぎないと思っているのか?
今また、いろいろな事象があったのにも係わらず、いまだ人の手に余る核物質を、創造神になったかのように操ろうとしている。
カート・ヴォネガットは2007年4月11日に亡くなった。
リーマンショックは知るよしもないが、2001年9月11日同時多発テロ、同2001年12月エンロン破綻から、イスラム圏へのヒステリックなアメリカを筆頭にしての資本帝国の攻撃が始まったのをうけて、非常に危機感を抱いたようである。
ならば、リーマンから一連の”アラブの春”にかけて、そして独裁国家リビアに対する資本帝国の介入に至っては、カート・ヴォネガットはどうみるのだろうか。
そして、世界の原子力利用と管理については。
カート・ヴォネガットは、憂いと愛を持って亡くなった。
この地球は、人間の為だけにあるのではない。
地球に存在するもの全て、いや、宇宙に浮かぶ全ての多様性のために存在するのだ。
あまり範囲を大きくすると、漠然とした思いしか湧かないのならば、自分の孫子や親しい人の未来のために、愛と慎みをもって地球に暮らしていこう。
目先の肥大する欲望に焦るよりも、今この時が心穏やかにいられるのならば、それこそ幸せと有難く噛み締め感謝しよう。
それから、未来をぼんやりと思いながら、なにが大切かをもう一度自分に問い直してみようか。