ビアズリー
ビアズリー サロメとヨハネ
19世紀末のイギリスに出現した、線描の異端児ビアズリー。
見るものによっては醜悪に思えるかもしれないぎりぎりの美醜の境に立って、線を駆使する。
そのスリルにぞくぞくしたなら、もうビアズリーの虜になるだろう。
限りなくそぎ落とされた線と白と黒のフラットな面で構成された画面と、線のアラベスクで埋め尽くされた濃密な画面、どちらも鬼気迫り、甲乙つけがたいものだ。
ホロビッツの演奏によるハイドン ピアノソナタ第23番 第一楽章は、ビアズリーの線のアラベスクで描かれた絵に合いはしまいか。
強靭かつしなやかで極細の線が張り巡らされるビアズリーの絵のごとく、まるで蜘蛛の芸術的な巣のように、ホロビッツの指先から放たれる音。
両者は、超絶的なテクニックを駆使して、常に際どい領域を狙い責めてくる。
そのきりきりとした緊張感が気持ちよい。
彼らは、時も場も領域も違えど、実に似たもの同士なのだ。
ビアズリー 「髪盗み」の挿絵から
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ハイドン ピアノソナタ第23番 第一楽章 演奏ホロビッツ
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