8月のラボ便り その2
皆様、こんにちは。
前回に引き続き、甲状腺機能についてお話し致します。
甲状腺ホルモンの異常が妊娠に悪影響を与える症状は、
甲状腺ホルモンが低下する場合です。
甲状腺機能が低下し、甲状腺ホルモンが減少することを、
「甲状腺機能低下症」と呼んでいます。
別名、「橋本病」などとも言います。
自覚症状はほとんどない場合が多く、その異常に気付きにくいです。
甲状腺の機能が低い(甲状腺ホルモンが低い)と、
甲状腺ホルモンを増やそうとするホルモン(TRH)の分泌が増加します。
このTRHは、脳の視床下部という部分から分泌されるのですが、
視床下部からは、他にも、
卵胞を育てたり、排卵を促すホルモンを調節しているホルモンも分泌されています。
TRHの分泌が過剰になることで、
この卵胞の成長や排卵に関わるホルモンの分泌が阻害されてしまうことがあります。
そうすると、卵胞がうまく育たなかったり、排卵障害を引き起こしてしまいます。
このように、「甲状腺機能低下症」は、
不妊症の原因にもなり得ると言えます。
ですので、
不妊治療専門施設では、
引っかかりのある方に対して、甲状腺機能の検査も行い調べます。
次回は、
「甲状腺機能低下症」が、
妊娠中の母体と胎児にどのような影響を与えるのかについて、ご説明致します。
とくおかLCラボスタッフより
ーby事務長ー
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