ランニング徒然

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ことよろ

2020-01-06 18:45:13 | トレイルランニング
今年もよろしくお願いします。

12月はインフルエンザに罹患し、ただでさえ忙しいのに1週間休んだりと大変でした。

そんなことで、正月は駅伝を見てゆっくり過ごすことにしました。

箱根は青学が優勝し、7区間で区間新記録がでるという高速レースでした。

マスメディアではあまり報道がありませんが、ネットで話題なのはカーボンファイバー製プレートを内蔵したナイキの厚底シューズの占有率です。
85%もの装着率であったと報道されており、10区間のうち9区間の区間賞をたたき出しています。
残り1区間はミズノ製のプロトタイプで、カーボンプレートが入っているとの噂です。
つまり、今年の記録づくめの箱根駅伝はカーボンファイバーによって成立したといえます。

ここで改めてカーボンファイバープレートについておさらいすると

一般的にはCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics:炭素繊維強化プラスチック)のことを指し、炭素繊維(カーボンファイバー)を熱硬化性エポキシ樹脂などで固めることで成形したものです。

釣り竿、テニスラケット、スキー板など比較的小さいもの
ロードバイクのフレームなどの大きめのもの
自動車の車体(BMW i8やi3)、ジェット旅客機の胴体や翼など大きなものもCFRPで成形されています。

型に合わせて成形することで非常に高い剛性や局面形状(空力性能など)を得やすく、振動吸収性と高い反発力を両立することもできます。

反面、加工性が低く、自転車フレームなどは500~800もの型に切り取られた半乾きのプリプレグ(樹脂で固めたシート状のもの)を手作業で張り重ねて作るのが一般的で、成型後にオーブンで焼き固めることで強度を出します。
成型後は機械加工でバリなどを削り取り、必要な穴をあけるなどしていて、かなりの部分が手作業です。

ナイキのプレートがどのように成形されているかはしりませんが、サイズ別の型に合わせて切り取られたものを型に挟んで焼成していると思われます。
このプレートを軽量なクッション素材で挟みこんで、衝撃吸収と反発力を両立した厚底シューズを造っているわけです。

青山学院大は全員が履いていて、強い反発を生かす体幹の強さ、前傾フォームなどの履きこなす難しさをクリアして優勝に結び付けました。
多くのマラソン大会でも同シューズを履いた選手が活躍し記録を連発していることから、国際陸連が調査するという報道がありしたが、カーボンファイバーを使うことは短距離用シューズでも一般化しており、素材を規制することは難しいでしょうし、一部の者しか入手できない「不公平」があるかどうかが焦点のようです。
2万円台後半の価格でサイズによっては品薄であるため入手しにくいことは間違いないですが、アディダスと提携している青山学院大学駅伝チームが全員ヴェイパーフライを履いていたことで、「望めば履くことができる」ということを示しており、不公平という理由での規制対象には該当しない気がします。

ここは他社がカーボンファイバーの使い方を工夫して、ヴェイパーフライを上回る性能のものを出すしかないと思います。
以前履いていたアディダスのマラソンシューズはシャンク(シューズの背骨に当たる部分)がカーボンファイバー製で、通常のナイロンなどの樹脂製より強くねじれに強かったうえに180ℊ以下の軽いシューズでした。
各社にはカーボンファイバーを使いこなすノウハウが短距離シューズなどでも蓄積されているはずですから、早く長距離用でも対抗する製品がでて、価格が低下してくれることで、中高生でも入手しやすくなることを期待します。



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