あのコルトを狙え

TOKYO2020 子供たちに負債を(笑)

コルトは見ていた

2009-06-28 14:04:01 | 三菱コルト1100

久しぶりに親を旅行に招待しました。

6月9日 13:00

「近場で温泉旅館」とだけで行き先は告げずに出発。
車はコルトプラスではなくコルト1100。

同じコルトでも1100にしたのは
もうあまり親子でコルト1100に乗る機会も無いだろうから。

オイルを補充し洗車を終えて病院から帰ってくる親を待ちながら
かつての家族旅行の事を思い出していた。

旅行に出掛ける時は前日から楽しみでなかなか寝付けず
母に起こされると外はまだ薄暗かった。

前日の内にエンジンを父によって整備されて
荷物を満載したコルトはあの時、我が家の第一線にいた。

そういえば家を出る時間はいつも私達子供の出掛ける準備が
終わらなくて30分ほど予定より遅れるのが定番だった。

母の作ったオニギリと鳥の唐揚げを
NHKのラジオ体操が終わった頃に走る車内で食べた。
ペットボトルではない紅茶は水筒に入れて順番に飲んだ。
まだ兄弟3人が後部座席で騒いでいても狭いとも思わない程
小さかったのだ。
飽きてくると前のベンチシートを乗り出しカーラジオの
選局ボタンに触ろうとするのだが脇から出て来た
手に父は
「危ない!運転中に触るんじゃないの!」と
怒るのだった。



もう30年も前の事か・・・

親は病院から帰ってきたが何やら揉めている。

 父「ちょっともう一回病院に行ってくる」
 母「薬なんて帰って来てから取りに行けばいいじゃない!
まだあるんだから。12時に出るって約束でしょ」

父がコルトプラスで再び行ってしまった。
どうやら病院からの薬を忘れてきたようだ。

私の方はいつでも出られる準備が出来ているのだが
「まったく昔と逆じゃないか」と苦笑。

結局一時間遅れで出発。
かつては父が握っていたハンドルを私が握る。
出かけ前のドタバタも親子逆になってしまった。
後部座席では母が「どこに行くんだろう?♪
この道を右に行くか左に行くのか・・・あ、左だ♪」
楽しそうに笑っている。

決してこの旅行が最後になる訳ではない。
ないのだけれど、もうそれほどある訳ではない。

でも最後になるかも。
人生、急に何が起こるか分からない・・・。
そんな事を想い細いハンドルをギュっと握った。

ギアチェンジをしようとコラムシフトを握ろうとしたが
父が助手席からラジオの音量ボタンをいじるので手がぶつかっている。

「危ない!ギアチェンジが出来ないでしょ!
まったくもう!本当に逆になっちゃったよ」

口に出そうと思ったが止めておいた。


つづく


コメント (5)
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