みやこわすれ 二人静
あなた
もう、消えたと思っていた「二人静」です。都忘れの中にひっそりと…ただひっそりと慎ましやかに
咲いていました。この野草の由来…
『静御前とその亡霊の舞姿に例えたのである。静御前と亡霊との舞は能の”二人静”に由来している
そして、”二人静”は”鬘能”(かずらのう)の中の代表的な演目となっている。
麓から菜を摘んで神前に供える神事があった。あるとき、一人の菜摘女に静御前の霊が取りついた。
神職がねんごろに弔うから舞を見せて欲しいと頼み踊り始めた所実際に静御前の霊も現れ
一人の女が二人となって舞を舞うという筋書きである。』と書いてありました。
義経を思いながらも逢う事叶わず、22歳で亡くなったとあります。 平安末期のお話です。
美しいものは美しく、哀しいものは哀しく…と野草を見立てての発想に、わたしは、ドップリと、浸かっています。
礑と気がつき窓越しに外を見るとまるで、静御前を偲ぶように、烟るような静かな雨が、音もなくふっている…。
鶴岡八幡宮社前で頼朝に命じられ静御前が義経を慕い歌った唄です。
”しづやしづ、しづのをだまき くり返し 昔を今になすよしもがな”
”吉野山峰の白雪 ふみわけて入りにし人の 跡ぞ恋しき”
何かに夢中になると刻のたつのを忘れ 「あぁもうこんな時間…」 こうして、今日の日も暮れます