あなた
願いが叶って、弱弱しいお陽さんですが、顔をだしてくれました。
きっと可哀想と思って私の願い…聞いてくれたと感謝です。
秋の季節は、やはりもの悲しいのが似合います。
やへむぐら しげれるやどの さびしきに ひとこそみえね あきはきにけり
恵慶法師
好きな短歌(うた)です。
秋は夕暮れ。夕日の差して山の端いと近うなりたるに、烏の寝所へ行くとて、
三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。まいて雁などの連ねたるが、
いと小さく見ゆるは、いとをかし。日入り果てて、風の音、虫の音など、
はた言ふべきにあらず。
清少納言 枕草子 秋の冒頭部分です。
この本だけは読みました。
清少納言が好きでした。
定子に尽くす姿に涙したものです。まだ学生で若かった。
素直に本の中の主人公になれた昔のじぶんが愛おしい…
そして、平安の時代に限りなく魅力を感じたものです。
あなた
鈍い光でも暖かく穏やかな秋の午後です。