雨あがりのペイブメント

雨あがりのペイブメントに映る景色が好きです。四季折々に感じたことを、ジャンルにとらわれずに記録します。

脱原発に向けて⑥ 残余のリスク

2011-06-25 23:12:27 | つれづれ日記

 残余のリスク

  海際の小さな市町村に設置された原子力発電が、設置場所の周辺に増設されていく事情を、

 「原発銀座」、「原発依存症」と揶揄(やゆ)さるれ原因であることを⑤、⑥で述べました。

 

  福島第一原発の事故で私たちが見せられたものは、「安全神話」の崩壊である。

モンスターに変容した原子炉は、人間が関与することを徹底的に拒絶し、

専門家さえ事故終結の予測を立てることができない。

 

 2006年9月原子力安全委員会は、「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」の中で、

「残余のリスク」を次のように述べています。

(原文は専門用語が多く、理解しずらいので要約します)

 

 どんなに大きな地震を想定し、耐震設計しても、

それを超えるような地震動に襲われる危険性は否定できない。

施設に重大な損傷事故が起き、大量の放射線物質が放散され、

その結果、

周辺住民に対して放射線被ばくによる災害を起こす危険性(リスク)がある。

 

  つまり、どんなに安全を心掛けても、「残余のリスク」は避けられないから、

このリスクを最小限度に抑える努力をしなければならない、と指針で述べています。

 

  国が「安全神話」を強調する一方で、

地震動については、その限りではないと、

安全神話を否定している現実があり、

実際に福島第一原発の事故は、

「残余のリスク」をそのまま物語る展開となりました。

                              (つづく)

 

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