千度呼べば 新川和江 ② なみだ
なみだ |
新川和江の詩には、
激しく立ち上がる女の愛が、ゆらめき、
情念の炎となって燃え上がっている。
十分に吟味された言葉の一つ一つは、
静かで語りかけるように優しい。寂しい。
だが、
人には見せない青白い情念の炎が
「愛」という女心の裏側で燃え上がっている。
想いこがれる心の裏に、女の切ない思いが「なみだ」となってあふれ出る。
ひとを思うことが、どんなに辛いことか
「夜ごと流すなみだは どこへ流れていくのでしょう」と、
不安とやるせなさを詠う。
とどかぬ思いに流すなみだを
なんの役にも立たないなみだだとなげく女
一途に流すなみだは
かなしいが美しい女のなみだだ。
(2018.7.24記) (ことの葉散歩道№42)
女性の何気ないしぐさが、
時によってとても繊細に感じることがあります。
けれども、繊細さというものはその人の表面に顕れたものではなく、本人以外の人には解らない内面にあるものだと思います。内面に持っている繊細な感覚が鏡に映されるように外部に出てくる時、男も女も最も美しく輝くように思います。
決して演技や素振りで表現できるものではないと思います。
繊細ゆえに傷ついてしまうことも多くあり、人間の感情は、なかなか自己コントロールできないものですね。
さくら さんの体調が一日も早く回復することを願っています。
私はこの新川和江さんのお話、女性の想いを本当に凄く詳細に、繊細に、そして美しく描かれていると感じています。
そして凄く共感しています。
そして、勿論男性の方でもあなたのように、このお話を美しいと感じて下さる方もいらっしゃって、私はそれがとても嬉しいです。
そして、それと同時に、私がこのお話にここまで共感するのは私が女性だからなのかなとも想いました。
女性の感性。
男性の感性。
いろんな感性がありますね。
私は美しい感性をこれからもずっと大切にしていきます。