学校で教えてくれない経済学・・・江嵜企画代表
一般紙の今朝の経済欄をみていたら見落としそうな
くらい小さな記事でルイヴィトン値上げと出ていた。
その記事によればフランスルイ・ヴィトンの日本法人
『LVJグループ」は、バッグや財布など小物類を中心に、
2月15日から小売り価格を平均2.5%値上げすると
発表した。
製造コスト上昇によるフランスでの値上げを反映させる
のだという。記事によれば、ルイ・ヴィトンは1978年に
日本市場に進出してから、日本国内の小売り価格を
フランスでの価格の4割増に設定していると出ていた。
ユーロ相場が昨年末にかけて急騰したが、通貨高で
フランス本社の実入りが減った。自国通貨が値上りすると
海外での値段を上げたくなる。為替レートがルイ・ヴィトンを
値上げに走らせた可能性が高い。
昨年末にかけてユーロは、ドル先安感の台頭から
1ユーロ=1.20ドルから1.40ドル近くまで値上がりした
欧州中央銀行は余りにも急激なユーロ高に悲鳴を上げた
経緯があった。
ただこのところ、ドル相場が堅調に推移している。
2月3日、NY外国為替市場では、ドルは対円で
1ドル=103.71円から1ドル=104.58円まで値上りした。
ドルは、ユーロ、スイスフラン、英ポンドに対しても値上りした。
英国政府の金売却発表を材料に、金相場は4ドル以上
下げたこともドル買いに拍車をかけたようだ。金相場が
下がるとドルは上がる傾向が強い。
2月2日、米FRBは短期の目標金利を0.25%上げ
年2.5%と発表し即日実施したが金からお金(ドル)へ
シフトしつつある「お知らせ」と見ることも出来る。
米労働省は、2月3日、米国の昨年第4四半期の
一人当たりの労働生産性がここ3年で最低の0.8%増に
とどまったと発表した。
米国の労働生産性は2003年4.4%増、2004年第1四半期が
3.7%増、第2四半期3.9%増、第3四半期1.8%増ときて
今回0.8%増である。
生産性が上がると人を増やさずに生産出来る。生産性が
落ちると人を増やす。人を増やすとコストが上がる。
生産コストが上がるとコストアップを売値に転嫁しなければ
ならない。
売値が上がるとインフレになる。インフレになると
金利は上がる。金利が上がると金利差から利回り有利な
通貨(ドル)にお金が集まる。お金があつまる通貨(ドル)は
値上りする。
ドルが上がると円相場は値下がりする。円相場が値下がり
すると輸入コストが上がる。輸入コスト上昇分を国内値段に
転嫁を余儀なくされる。
ルイ・ヴィトンは今なぜ日本市場で値上げを決めたのか。
ルイ・ヴィトンはコストが上がったから値上げするのだと
ケロッと発表した。
コストが上がっても値上げ出来ない製品や
商品を相変わらず作っている企業はどうなるか。
ルイ・ヴィトンの小さな記事は他人事で済まされない。
今週末の焦点は2月3,4日にはロンドンで世界主要国の
財務相と中央銀行総裁が集まるG-7である。当然ながら
日本政府も参加する。
為替・金利の先行きについてどのような方向性が打ち出さ
れるのであろうか。
他人事で済まされないイベントが日々続いている。(了)
一般紙の今朝の経済欄をみていたら見落としそうな
くらい小さな記事でルイヴィトン値上げと出ていた。
その記事によればフランスルイ・ヴィトンの日本法人
『LVJグループ」は、バッグや財布など小物類を中心に、
2月15日から小売り価格を平均2.5%値上げすると
発表した。
製造コスト上昇によるフランスでの値上げを反映させる
のだという。記事によれば、ルイ・ヴィトンは1978年に
日本市場に進出してから、日本国内の小売り価格を
フランスでの価格の4割増に設定していると出ていた。
ユーロ相場が昨年末にかけて急騰したが、通貨高で
フランス本社の実入りが減った。自国通貨が値上りすると
海外での値段を上げたくなる。為替レートがルイ・ヴィトンを
値上げに走らせた可能性が高い。
昨年末にかけてユーロは、ドル先安感の台頭から
1ユーロ=1.20ドルから1.40ドル近くまで値上がりした
欧州中央銀行は余りにも急激なユーロ高に悲鳴を上げた
経緯があった。
ただこのところ、ドル相場が堅調に推移している。
2月3日、NY外国為替市場では、ドルは対円で
1ドル=103.71円から1ドル=104.58円まで値上りした。
ドルは、ユーロ、スイスフラン、英ポンドに対しても値上りした。
英国政府の金売却発表を材料に、金相場は4ドル以上
下げたこともドル買いに拍車をかけたようだ。金相場が
下がるとドルは上がる傾向が強い。
2月2日、米FRBは短期の目標金利を0.25%上げ
年2.5%と発表し即日実施したが金からお金(ドル)へ
シフトしつつある「お知らせ」と見ることも出来る。
米労働省は、2月3日、米国の昨年第4四半期の
一人当たりの労働生産性がここ3年で最低の0.8%増に
とどまったと発表した。
米国の労働生産性は2003年4.4%増、2004年第1四半期が
3.7%増、第2四半期3.9%増、第3四半期1.8%増ときて
今回0.8%増である。
生産性が上がると人を増やさずに生産出来る。生産性が
落ちると人を増やす。人を増やすとコストが上がる。
生産コストが上がるとコストアップを売値に転嫁しなければ
ならない。
売値が上がるとインフレになる。インフレになると
金利は上がる。金利が上がると金利差から利回り有利な
通貨(ドル)にお金が集まる。お金があつまる通貨(ドル)は
値上りする。
ドルが上がると円相場は値下がりする。円相場が値下がり
すると輸入コストが上がる。輸入コスト上昇分を国内値段に
転嫁を余儀なくされる。
ルイ・ヴィトンは今なぜ日本市場で値上げを決めたのか。
ルイ・ヴィトンはコストが上がったから値上げするのだと
ケロッと発表した。
コストが上がっても値上げ出来ない製品や
商品を相変わらず作っている企業はどうなるか。
ルイ・ヴィトンの小さな記事は他人事で済まされない。
今週末の焦点は2月3,4日にはロンドンで世界主要国の
財務相と中央銀行総裁が集まるG-7である。当然ながら
日本政府も参加する。
為替・金利の先行きについてどのような方向性が打ち出さ
れるのであろうか。
他人事で済まされないイベントが日々続いている。(了)