赤い線を引いた辺りに2ミリぐらいの腱が張っていた
速効療法でよく使うテクニックに「筋腱鍼」というのがあります。
さすがにこのテクニックは今度の臨床実践塾では見せる事が出来ないと思います。
というのは、該当する症状を持った人が来るとは考えられないからです。
しかし、「調べ方」や「やり方」は説明できます。
写真の方は、「ガングリオン」を訴えて来た方です。
電車で1時間半ぐらいかかるところから来られました。
電話予約の時に聞いた症状は「ガングリオン」でした。
しかし、内心では「ガングリオンぐらいでこんな遠くまで来るなんて、他に何かあるかも知れない」と考えていたら、その通りでした。
症状がいろいろあるので、とりあえず流れの通りに説明してみます。
・20歳ぐらいにバイク事故で右大腿骨骨折
(金属を入れていたがそれは抜けました)
・意識を失って救急車で運ばれた事がある
(頚椎ヘルニアと診断された)
・5年前から右膝の内側が痛くなった
(歩くとだるくなる)
・4年前から右膝裏にガングリオンが出た
(病院で4回ほど注射器で抜いてもらった)
・右足首の痛みもある
ということでしたが、右膝裏を触ると、多少違和感はあったが、「ガングリオン」の感じはなかった。
しかい、治療の途中で「膝を曲げると出てきます」というので、膝を曲げてもらって確認すると、確かにありました。
骨格の大まかな歪みを診るために、横座りをしてもらったら、右のお尻を付けた状態で座れないのです。
この症状は「骨格矯正鍼」が十八番とするところです。
ところが、骨格矯正鍼で矯正しようとしても、思うように矯正できない。
その時初めて「骨折後の遺症があるな」と考えた。
つまり、骨折が原因で、筋腱に何らかの引き攣りが起こっているわけです。
そこで、上の写真の赤い線を引いた部位に、3本、筋腱鍼を使いました。
で横座りをしてもらったら、座り易くなったようでしたが、まだ納得できる状態ではありませんでした。
なので、ガングリオンの治療と同時に、筋腱の引き攣りを取るつもりで、
「大きな鍼を使わせてくれませんか」とお願いして巨鍼を使わせてもらいました。
その後、だいぶ座り易くなったのですが、それでも完全ではありません。
何年も歪んだまま暮らしてきたわけですので、癒着も考えられます。
無理に癒着を剥がさずに、何回かに分けて治療する事にした。
ただ、1時間半もかかるところから来ているし、主婦のようでしたので、
「毎週来てください」とは言えず、2週間に1回来てもらう事にした。
そして、「何回ぐらいかかりますか?」と質問して来たので、
「少なくても5回ぐらいはかかると思います」と告げておいた。
救いになったのは、砂糖の入った食品をあまり摂ってないことでした。
砂糖を摂り過ぎている人は「痛がる」し「炎症を起こしやすい」からです。
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一応今度の臨床実践塾の「募集案内」も載せておきますね。
セミナー参加費(通常) :10.000円 ⇨ こちらをクリック(6月20日より)
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