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オバマ、来年7月まで3万3千アフガン撤退発表、EUギリシャ支援決定(学校で教えてくれない経済学)

2011-06-24 08:33:50 | 経済学
温家宝首相は、今週金曜日ハンガリー訪問のあとロンドン、ベルリンと回る5日間の旅に出たが、ユーロ救済問題が各国首脳との間で話し合われる最も重要な議題になろうと23日付けのWSJ紙のOwen Fletcher記者がレポートしていた。中国は3兆ドル(240兆円)の外貨を保有している。ユーロ救済というカードを切って中国の存在感を強くアッピールする狙いがありありと伺われる。

一方、中国政府が、中国人権活動家,アイ・ウエイウエイ氏を突然釈放した。人権問題に最も厳しい英国が訪問先に入っているためだろうと23日朝の英BBCが解説していた。お金は豊富にある。しかし、人権問題が泣き所であることを認めたことになったが、あらかじめアイ氏を捕まえておいて必要な時に保釈する。中国ならではの戦略と思われる。

外交に限らず日本人が交渉ベタなのは、10年先、20年先の戦略なしに、カードを小出しするから相手は日本の出方を待つだけでよい。肝心な時には持ち札は底をついている。第二次世界大戦の時もフクシマ原発事故に際しての対応ぶりも何ひとつ変わっていない。

24日朝放送の「ワールドWaveMorning」(経済情報)に出演した、大和証券、マ―ケッツアメリカ、シュナイダ―恵子氏は「23日開かれたEU首脳会議でギリシア支援で合意したとの発表が午後3時に伝えられたあと、一時前日比230ドル近く下げていたNYダウは急速に値を戻し、結局59ドル安、12,050ドルで取引を終了した」などと話していた。

一方、IEA(国際エネルギー機関)は石油備蓄6000万バレル(内3,000万がアメリカ)を決めたと発表、NY原油(WTI)先物相場が一時バレル89ドル台まで値下がりした。あと戻して、バレル91ドルで取引を終了した。オバマ再選にとってガソリン高騰が大きな障害になっていることから、来年の米大統領選挙を控えて、「備蓄放出」に手をつけた。

アメリカでは大統領選挙になると何でもありに豹変する。23日、オバマ大統領は、アフガニスタンからの米軍の撤退を年内に1万、来年7月までに追加2万3千撤退すると発表した。筋書き通りビンラ―ディンを殺害し、23日の撤退発表につなげた。ただ、その後も6万人の米軍は残る。アフガニスタン戦争でアメリカは既に1兆ドルを戦費につぎ込んだ。アフガンこそ米財政赤字の元凶であると豪ABCは今朝の放送で解説していた。

英BBC,ドイツZDFは共にオバマ、アフガニスタン撤退演説を取り上げ、9,000人をアフガンに派遣しえいる英国軍の撤退や5000人派遣のドイツさらにフランスでも今後急速にアフガニスタからの撤退論議が強まるだろうと解説していた。

英BBCは、24日朝の放送でも、アフガン派遣兵士2名の遺体が帰還したと伝えていた。アフガン戦争は何のための戦争なのかとの議論がイギリスでも高まるだろうと解説していた。日本では菅首相がいつ辞めるかにメディアの関心も集中している。未来の日本を背負う若者の声が全く聞こえて来ない。

年寄りが元気であることはそれなりに結構なことである。しかし、年寄りは遅かれ早かれ消えて行く。若者が立ち上がらないと日本は永遠に良くならない。政治も経済も、他人事で済まされないことだけははっきりしている。(了)

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