3月1日開催された注目のEU首脳会議に出席した面々は、具体的成果なくブリュッセルを後にした。ハンガリー救済を討議する目的でEU議長国チエコが臨時会合開催を提案した。ハンガリーはEUに1,900億ユーロ(2,400億ドル)の救済を求めたが拒否されたと3月1日のWSJ紙は伝えた。
ハンガリーは、この問題を放置すれば東西ヨーロッパは鉄のカーテンで再び分断される危機に晒されるだろうと訴えた。会合のあとドイツのメルケル首相は「東欧を全体として援助する必要があると認識していない。ハンガリーとスロバキアやスロバ二アと同一並べて比較出来ない。国によって状況は全く違う。」とハンガリーの救済要請を拒否したと伝えた。
東欧の中でさえコンセンサスを得ることは難しい。ポーランドのJacck Rostowski首相は、困難に直面している国とそうでない国と扱いを別にすることが必要だ。ポーランドは他国と比べて良い状態だと語った。しかし投資家がポーランドから資金を引き揚げたあとポーランド通貨は急落した。
ハンガリーはユーロを使用したいとEUに要請した。しかし、厳格な条件がハンガリ―にユーロ採用を拒んでいる。アイスランド通貨が崩壊した。多くの東欧諸国がユーロ採用求めて動きを活発化している。ところが、西欧首脳は東欧の動きにクールである。ドイツのメルケル首相もフランスのサルコジ首相もEUに頼る以外の手段、つまりIMFに助けを求めたらいいと突き放した。
東西ヨーロッパの間の緊張の裏には、今回のリセッションが、27のEUメンバーそれぞれに違った形で影響を与えていることが指摘出来る。ドイツのように経済規模が大きく安定していた国でさえスローダウンしてきた。一方、小国ラトヴィア、ブルガリア、さらに急成長していたアイルランドでさえ、ショッキングなまでのスピードで景気は失速してしまった。
ここ数年急拡大していたからだが、東ヨーロッパの受けた衝撃は特に強烈である。外国資本に依存していたラトヴィアは、銀行の信用収縮によって資金が枯渇してしまった。あたかも栓を抜かれた樽の如くである。アイルランドは赤字額がGDPの10%を超えたため公務員の給与を削減した。
現在EU27国の内16がユーロを導入している。東欧でユーロを使う国はスロヴァキアとスロベニアの2国のみだ。共通通貨ユーロの仲間に入れてもらうには財政赤字がGDPの3%以下という厳しいルールをクリアしなければならない。
議長国チエコのトポラネク首相は、「EUルールについては継続審議する。しかし、今の時点でのゲームのルール変更は間違いを犯すだろう。」と語った。昨日のEU首脳会議は、保護主義だと厳しく非難違反ンをされていたフランス政府による国内自動車メーカーに対する60億ユーロの低利融資のみ承認した。
以上が昨日開かれたEU首脳会議のあらましを伝えるWSJ紙Chrles Forelle記者のレポートである。会議で真実なにが討議されたのであろうか。表に出せない様々な事項が討議されたに違いない。アメリカも大事だが、ヨーロッパの動きには当面、アメリカ以上に目を離すことが出ない。(了)
ハンガリーは、この問題を放置すれば東西ヨーロッパは鉄のカーテンで再び分断される危機に晒されるだろうと訴えた。会合のあとドイツのメルケル首相は「東欧を全体として援助する必要があると認識していない。ハンガリーとスロバキアやスロバ二アと同一並べて比較出来ない。国によって状況は全く違う。」とハンガリーの救済要請を拒否したと伝えた。
東欧の中でさえコンセンサスを得ることは難しい。ポーランドのJacck Rostowski首相は、困難に直面している国とそうでない国と扱いを別にすることが必要だ。ポーランドは他国と比べて良い状態だと語った。しかし投資家がポーランドから資金を引き揚げたあとポーランド通貨は急落した。
ハンガリーはユーロを使用したいとEUに要請した。しかし、厳格な条件がハンガリ―にユーロ採用を拒んでいる。アイスランド通貨が崩壊した。多くの東欧諸国がユーロ採用求めて動きを活発化している。ところが、西欧首脳は東欧の動きにクールである。ドイツのメルケル首相もフランスのサルコジ首相もEUに頼る以外の手段、つまりIMFに助けを求めたらいいと突き放した。
東西ヨーロッパの間の緊張の裏には、今回のリセッションが、27のEUメンバーそれぞれに違った形で影響を与えていることが指摘出来る。ドイツのように経済規模が大きく安定していた国でさえスローダウンしてきた。一方、小国ラトヴィア、ブルガリア、さらに急成長していたアイルランドでさえ、ショッキングなまでのスピードで景気は失速してしまった。
ここ数年急拡大していたからだが、東ヨーロッパの受けた衝撃は特に強烈である。外国資本に依存していたラトヴィアは、銀行の信用収縮によって資金が枯渇してしまった。あたかも栓を抜かれた樽の如くである。アイルランドは赤字額がGDPの10%を超えたため公務員の給与を削減した。
現在EU27国の内16がユーロを導入している。東欧でユーロを使う国はスロヴァキアとスロベニアの2国のみだ。共通通貨ユーロの仲間に入れてもらうには財政赤字がGDPの3%以下という厳しいルールをクリアしなければならない。
議長国チエコのトポラネク首相は、「EUルールについては継続審議する。しかし、今の時点でのゲームのルール変更は間違いを犯すだろう。」と語った。昨日のEU首脳会議は、保護主義だと厳しく非難違反ンをされていたフランス政府による国内自動車メーカーに対する60億ユーロの低利融資のみ承認した。
以上が昨日開かれたEU首脳会議のあらましを伝えるWSJ紙Chrles Forelle記者のレポートである。会議で真実なにが討議されたのであろうか。表に出せない様々な事項が討議されたに違いない。アメリカも大事だが、ヨーロッパの動きには当面、アメリカ以上に目を離すことが出ない。(了)