#SmartNewsからの転載です
https://l.smartnews.com/m-itaBSfK/jRjMQJ
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今更のことのように思うかも知れませんが、私が長年「木=肝胆」を大切にし、取穴にも「肝胆」のツボがあるのを押してくれそうな面白い記事がありましたのでシェアしました。
大塚 邦明(東京女子医科大学名誉教授/ミネソタ大学ハルバーグ時間医学研究センター特任研究員)
同じ日本で「助かる患者と助からない患者」が生じるのか…時間治療というカギ
朝に多い → 心筋梗塞・脳梗塞・くも膜下出血・不整脈
月曜日に増える → 狭心症
冬に33%増 → 心臓死
病気が生じやすい“魔”の時間帯が存在することをご存じでしょうか?
脈拍や呼吸、睡眠はもちろん、細胞分裂やたんぱく質の製造まで、人体はさまざまなリズムにしたがって「いつ」「何を」おこなうかを精密に決めています。そのリズムの乱れが、健康を害する引き金になっているのです。
病気が生じやすいタイミングがあるのはなぜか? 薬が効く時間、効かない時間はどう決まるのか? それらを治療に活かす方法は?
時計遺伝子やカレンダー遺伝子の機能としくみから、体内時計を整える食品まで、生体リズムに基づく新しい標準医療=「時間治療」をわかりやすく紹介する『時間治療 病気になりやすい時間、病気を治しやすい時間』から、そのエッセンスをご紹介します。
今回は、体内時計によるサーカディアンリズムに基づいた医療「時間治療」をご紹介します。テーマはヒトの体内ですが、なぜか「壮大な宇宙」の話からはじまります。じつは、ヒトのみならず、地球の生命は宇宙と“リズム”で同期している可能性がありました。
*本記事は、『時間治療 病気になりやすい時間、病気を治しやすい時間』(ブルーバックス)を再構成・再編集したものです。
ヒトの体、カレンダー、木星をつなぐリズム
前回までの記事でご説明してきたように、24時間のサーカディアンリズムについては、その分子機構が解明されましたが、それ以外のリズムに関しては研究途上のものが多く残っています。
とはいえ、地球上に誕生した生命は、数十億年の歳月を太陽や月などの天体の影響のもとに生きてきたわけですから、宇宙の影響を受け、その適応の所産として、各種の生体リズムを獲得してきたと考えるのはごく自然です。
地球の公転周期は約365.3日で、自転周期は約0.997日です。月の公転周期は約27.3日で、自転周期は公転周期と同じです。太陽系最大の惑星である木星は、地球の1316倍の体積を有し、約11.86年で公転しています。
木星は地球に比較的近く、大きな磁場をもっているため、古くから地球上の生命になんらかの影響を及ぼしているに違いないと推測されてきました。
木星には4つの大きな衛星(イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト)があり、その自転周期はそれぞれ、1.77日、3.55日、7.15日、16.69日と、およそ7の倍数に関連した周期を示しています。
私たちのカレンダーの1週間が7日に設定されているのも、そのような影響から生まれた約7日の生体リズム、すなわちサーカセプタンリズムに理由を求められるのかもしれません。