これの中にある

真理の探求
究極の悟り...

それらが人生の目的などと思ったこともあったが...
今は何も根付いてなどない...
一体、何に躍起になっていたのだろう...
世の中に、誰かに認めてもらいたかったのだろうか？
認めるそれらがなかったら、どうなるというのだろうか？
とても空しいこと...そう、空だi
何かの境地を目指そうなんてこた、もう無いねえ...無
何かになろうとしなくても...
僕には、たとえどうあっても好きなものがある、惹かれてやまないものがある...
これがあるi
これを真理だの、何だだので捉えようとしたこともある...
何とバカげた、遠回りの、世迷いごとかi
しかし、僕は見失うことはなかったi
僕が捉えていたつもりで、しっかり捉えられていたのだi
僕の全体は、人生を頭だけのことにさせてはくれなかったのだi
あの日、あの時...僕は最愛のものに巡りあって、生の燃えるようなエクスタシーのうちに落ちていった...
あの日、あの時...
それは今の、この時も...
これがずっと変わらず息づいている...
僕にはこれがあるi
いいや、僕がこれの中にあるのだi