人生の裏側

人生は思われた通りでは無い。
人生の裏側の扉が開かれた時、貴方の知らない自分、世界が見えてくる・・・

人類の復活

2016-07-07 00:31:35 | 人生の裏側の図書室
 西村忠義著「人類の復活」
私が何度も繰り返して読んだ本では、多分マクドナルド・ベイン著「心身の神癒」と並ぶものです。(何故か二冊とも同じ霞ヶ関書房)
この書物と巡り合ったのは、ほぼあの”秘教サークル”と関わった頃、と重なります。私的ルネッサンスの真っただ中の昭和53年春…これは偶然とは思えません。
著者西村さんは、当時神戸新聞の記者をしていたのですが、「自己維新」という関西を拠点としたオカルト的、神道的秘教サークルと関わっていたのです。(本の内容の大部分は、その機関紙に掲載されたものです)
私はこのサークルは直接は知らないのですが、おそらくかなり神道霊学を中心に、ディープな秘教性の強いものだったと拝察されます。先日、その年の秋行った位山神業のことを書きましたが、この種のサークルというものは、この神業というものを抜きには語れません。(大本も日月神示もそうなのですが…あまり詳しくは書けません)この書が出された昭和50年頃は、このサークルに限らず各地で神業界?は活発に動きを見せ、ある時代の転機の兆候もアチコチで見られたとか…
著者はここで、身辺に起こったこと、霊感者や神業者との交流、証、独自の視点での所感などをヴィヴィッドに綴っているのです。
後半を占めているのは、これ又一寸類例のない、何かの神啓とも受け取れるような詩文です。
そこに彩られているのは、神道的なものは勿論、キリスト教、仏教、神智学…様々な精神的道のタペストリーという感じです。
ことにこの書から著者は元々キリスト者(朝鮮の獄中で聖霊体験をしたという)だったという事が何となく伝わってきます。(この他の神サマ関係の人とは、一味違った感性に引き付けられるものが有りました)
又、随所に大本、キリスト教会初め特にその霊性の後退、形骸化への冷徹な批判精神も見られますが、この時期は日本の精神世界は表側では新宗教が盛んでしたが、それを通してその裏側というか、深層に流れている霊脈のようなものを明らかにし、そこに回帰することを促しているようです。
ともあれ、この書との出会いは、私の人生の転機とも関わっていると言っても言い過ぎでは無いのです。
何しろ約20年の間、関西に移ってしまうという事はあり得なかったのですから…
D会の存在。私は一頃日本地図を見ながら、ずっと地理上の霊筋(ひすじ。これは神業界にあって必須のキーワードです!)について考え巡らしていたことが有りました。山陽と山陰を結ぶ霊筋…そこにエソテリック・ポイントとして比定される霊山の存在…D会とはその地軸に在るに違いない!…(何を言っているか分からない人はスルーして下さい)こういう事に心象が吸い込まれたようになって、気が付いたらそちらに移っていた、という次第だったのです。(笑)
要するに、私の中でくすぶっていた内面のある部分は、この書によって火が付いた、ということです(笑)
手島郁郎、サンダー・シング、ヒマラヤ聖者、大本を継承する謎の神示類…
この書は間違いなく私のこの時機の内面的指標だったのです。

私はどういう訳か、西村さんとはお会いしたことが無いのですが、その機会に遇しそうになった事が一度有ります。
神戸在住だった氏のところに「これから、そちらに伺ってもいいですか?」と電話したところ「あいにく、これからUFOとコンタクトをしに行くんですよ…」とのことでした!…それからすぐ氏は但馬の方に移られた、と風の便りに聞きました。
それから十数年後、思いがけなく以前から氏と親交のあったD会のM女史から「シャンバラ」なる雑誌を出して、定期的に但馬の方で集会を持っている、という話を聞きました。
以後も何故かスレ違ってしまい、未見のまま10年ほど前物故されたのは、何とも残念です…。

「言葉(キリスト)は人に用いられることはなく、ただひとり歩き始めており、求める霊によって受けとられた時に、その人自身に受胎し、初めて生けるパンとなるのです」
私は同書にあるこの言葉によって育てられた、としみじみ感じております。





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2 コメント

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『月空ワールド』 (くー)
2018-01-30 16:24:39
はじめまして。
西村さんが亡くなられていたことを、貴ブログで初めて知り、氏のご年齢のことなどを ほとんど考えたこともなかった自分に気がつきました。
私は六十五歳の主婦なのですが、二十歳のころ「自己維新」誌上の、西村さんの詩におどろき、葉書をお出ししたところ、封書でお返事をいただいたことがありました。
私もお会いしたことはないです。
数日前、「言霊交流誌 シャンバラ」で検索していましたら、「中島月空著 月空ワールド」という本に出遇いました。
また、ブログを拝見させていたただきます。
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Unknown (シタテルヒコ)
2018-01-30 18:30:13
くーさん、コメント有り難うございます。
「自己維新」を知っている人はとても少ないでしょうね。
私は古書店で数冊、西村さんの文章が載っているものを含め求めたことがあります。
月空さんという方は存じないですが、「シャンバラ」に関係していたのでしょうか?
縁あれば、そのご本にも触れられるでしょう。
今後ともよろしくお願いいたします。
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