人生の裏側

人生は思われた通りでは無い。
人生の裏側の扉が開かれた時、貴方の知らない自分、世界が見えてくる・・・

本山博の神体験

2022-08-01 12:18:01 | 人生の裏側の図書室
宗教心理学者で宮司でもある、故本山博先生の「神秘体験の種々相」(宗教心理出版刊)という本を十年以上前に読んだきりなのですが、これ に”II“がつき、つまり続編があることをつい最近知り読んでみました
実は前作の方はほとんど印象に残っていません。それは、瞑想などの修行を通じて得られるという意識の進化、その種々相について書かれているのですが、本山先生のそのアプローチの方法は専ら精神集中などを伴う自力的なヨガ瞑想(宮司なのに何故か神道式の“鎮魂の法“には依っていない)によるものであり、その道とはほとんど縁が無い私にはあまり参考にならなかったからです。
又、そこで描かれる、神智学などとも通ずるアストラル、カラーナ(コーザル)といった通常の意識レベルを超えているとされる、各レベルについても、私は自分の意志想念でそうした境地?を目指したこともなく、果たしてそういう意識の進化レベルがあるのかどうかということさえ、疑問にも感じ、はっきりしたことは分からないままなのです。
ただ、それらのレベルは、修行によって到達可能なものであり、そこにはなお意志想念というものは、超えられていないであろうということは分かるのです。
ところがこの続編で主に描かれているのは、さらにそれを超えているとされる、プルシャのレベルについてであり、これは意志想念、思考のレベルを超えており、自力修行では到達出来ないとされているのです。(本山先生がどうやって到達されたかは定かではありません)
どうやら、それは思考を超えた純粋意識の開かれた領域らしい...
そして、この意識領域において神に出会い、神と合一の道が開かれるのだという...ああ、もうこうなると、おのずと意識が向いてしまうではないか!...と、思わず求めてしまった次第です。
前編なんかは参考にならないから、最初からこれから道が開かれたらいいのですよ!
そう、私は最初からプルシャの世界が開かれたのです!、って、そんなことは分かりません!
分かっているのは、そういうノボせた精神には、神の道は開かれないということです。
この続編にも、プルシャにあっては個体意識、自我意識というものは無いとある通りでしょう。
そこには、ヨガ瞑想のアクメに関わる、チャクラというものも無いのだという...従って、この続編はヨガ行者にはほとんど参考にならないと言ってもいいでしょう。
しかし、意識の進化とか悟りのレベルとかには、関心が無くて、神体験、神との合一には、意識が行ってしまう私には大いに参考になりました。
だから、私はこの本を、修行による悟りへの種々の段階の道というよりも、神体験の道として読んで、それでこの記事の表題にしてみたのです。
実は本山先生は、それをさらに超えた、仏教的な涅槃のような、絶対無というか、空的な全体しかない境地?についても言及されているのですが、実際にそういう境地に至らなくても、考えてイメージ出来るように、最近の悟り系スピで言われるように、全体とは一つにはなれません。空と一つになるということはあり得ない!...こういう世界については、すべての言葉は無に帰してしまい、何人もそれについて言い表すことは出来ますまい。
ただ、神と、キリストと、如来と一つになると いうことは言えるし、実際にそういう実感を持つことは出来るのです。
これについて、先生は、西田哲学から借りて“場所的個”とか難しい説明で、プルシャにも身体ともアストラル体、カラーナ体とも違った、ある種の“体的なもの”があるとされるのですが...私にはあるとも無いとも分かりません。
少なくとも、体的なものがあるからつながることが出来るのですが、そこに体的な限界というものも感じられませんでした。
そこで全体というよりも、普遍的なものとつながるという感じになったりするのですが、先の全体と一つになるというのは、この消息のことを伝えているものと思われます。
これは、あくまで私の感じを言ったまでですので参考に留めて下さるように...
あなたの真実を知りたければ、あなた自身があなたの神に出会い、直にお聞きになるのが一番でしょう。祈りをもって!...
そうです、自力修行では与り知れない世界のことは、思いを超えたものに祈るしか、開かれないのではないでしょうか?
こういうことにあまり触れてないのは、どうしたことなんだろうと感じてなりませんでした。
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