今年はちょっと早いのですが、この季節になるといつも思い出すのが「春眠暁を覚えず」という漢詩です。 昨年の今ごろ、ホームページに書いたはずだと掘り起こしてみると3月27日付けでありました。 毎年同じことを考えるのは進化がない証拠かも知れません。(汗) ところでこのところ寝起きがよくありません。花粉症の薬のせいかなと思うのですが、或いは春眠という季節柄のせいかも知れません。
我が家では梅の花がそろそろお終いです。朝起きると地面に花びらや花が散って鮮やかです。 時折メジロの声が聞こえるのできっと彼らが落としたに違いありません。 情景を絞り込むとまさにこの詩の通りです。 昨年の記事から引用してみると
春暁
唐・孟浩然(もうこうねん)(689~740)
春眠不覺暁 (春眠暁を覚えず)
處處聞啼鳥 (處處啼鳥を聞く)
夜来風雨聲 (夜来風雨の声)
花落知多少 (花落つること知る多少)
高校時代に教わった有名な詩ですが、井伏鱒二氏によるこの詩絶妙な翻訳に感心したのでそのことも書いておりました。 ホームページと重複しますが、ご紹介します。
ハルノネザメノウツツデ聞ケバ
トリノナクネデ目ガサメマシタ
ヨルノアラシニ雨マジリ
散ッタ木ノ花イカホドバカリ
「厄除け詩集」より
漢文もこのような訳詞とともに教わっていたらもっと楽しかったかも知れません。 早い春の訪れに何となく浮かんできた雑感です。