スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

竜王戦&初体験

2008-12-18 20:20:10 | 将棋
 竜王戦七番勝負第七局。今日はNHKBSの生中継が19時までありましたのでそれを途中から見ることができました。しかし解説を聞いていてもちんぷんかんぷんといった具合の難しい将棋。僕が見始めたあたりはおそらく後手の渡辺明竜王がよかったと思いますし,結果も後手の勝ちになりましたが,放送終了時,105手目に先手の羽生善治名人が▲1一角成としたところは,かなり難しくなっているような気はしました。このあと,なかなかネット中継に繋がらず,検討はほとんどできていません。
           
 これは放送終了直後,詰めろを受けて△5五歩とした局面。実戦はここで▲2四飛と出て,先手の駒がぼろぼろと取られてしまい,後手玉が寄らなくならりました。▲2四飛の代わりに▲4八飛と金を取る手は考えられ,これだと先手が有望のような気もするのですがどうだったのでしょうか。
 正直なところ,このシリーズが始まる前,双方に初代永世竜王がかかっているということで,少し複雑な思いがありました。羽生名人が勝ちますと,すべてのタイトルの永世称号獲得。これは快挙ですが,ほかの棋士からすれば一種の屈辱的出来事でしょう。渡辺竜王が勝てば初代永世竜王で,これも快挙ですが,B級1組の棋士が永世称号を獲得というのも何となく違和感がありました。結果,3連敗後の4連勝という将棋界では初となる劇的な結果で渡辺竜王が防衛すると共に初代永世竜王に就位。今期もまだチャンスが残っていますので,早いうちにA級に昇級してほしいところです。
 シリーズを通していいますと,僕は第四局の渡辺竜王の106手目,△4九龍というのが最も印象に残っています。

 明日は岐阜記念の2日目優秀のかがり火賞です。並びですが岡部に紫原,石橋には山口ー手島の関東ですが,村上も行くそうです。加藤ー山口の岐阜,香川が単騎。先行1車ですから素直に石橋選手。

 宝くじに当たったことがない人間が,自分が宝くじに当たることを表象できないということは,経験的に考えて不条理です。そしてこのことを一般的にいうならば,人間は,自分が経験したことがないこと,あるいは体験したことがないことについて,それを表象することができないと主張するならば,これは不条理であるということになります。そしてまさにこの体験したこと,経験したことがないことを表象することをここでは想像といっているいるわけですから,人間はある事象についてそれを想像する,あるいはこういってよければ想像し得るということについては,これをもはや否定することはできません。そして,この想像という表象は,このように考える限り,自分が経験ないしは体験したことがないことを,あたかも体験し経験するように,あるいは表象がある事物を現実的に存在すると観想するということであるということにもっとこだわるなら,そうした未体験ないしは未経験の事柄を,さも経験し体験しているかのように観想することですから,この観念がその対象とは一致していないということは疑いようもないので,これが混乱した観念であるということも,とくに論理的に説明されるまでもなく明らかであるといえると思います。
 しかし,ここで気をつけておかなければならないことは,単に未経験であるような事象を表象するということが,ただちにそうした事象を想像しているということは必ずしもできないということです。というのは,これも経験から明らかですが,僕たちは人生の過程において,それまでには経験したことがないことを経験するということが何度かはあるわけです。あるいは子どもの頃には数多くあるとさえいえるでしょう。こうした経験は,一般には初体験といわれます。そしてこの初体験の表象は,想像ではなくて知覚です。そこでこうした知覚というのが,僕たちの精神のうちでいかにして秩序付けられるのかを考えることは,想像といわれる表象について考えることの第一歩になるだろうと思います。
コメント
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