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頚動脈ステント留置術中の脳保護について

2009年11月13日 | 脳梗塞
頚動脈ステント留置術において脳に血栓を飛ばさないようにする工夫についてお話しします。
これには現在3通りがあります。
1)風船で狭窄より心臓側を止める
2)風船で狭窄より脳側を止める
3)フィルターで脳側を保護する
上の図は、この3)にあたります。
脳に血流を流しながら治療できるのが、このフィルターデバイスのいいところです。
海外にはこのタイプの製品がたくさんあるのに、なかなか日本に導入されずやきもきしていました。
ジョンソンアンドジョンソン社が上の図のフィルターデバイスを導入してくれたおかげで、この頚動脈ステント留置術が日本でも認められた治療になりました。保険で行えるようになったのです。

さて、上の図を見てもどういう具合に使うかちょっと分からない方もおられるかと思います。
ホームページに動画があるのでぜひご覧になってください。
http://www.e-oishasan.net/site/yoshimura/treat03.html

分かりましたか?
この器具は画期的で、実際日本で多くの患者さんに使われています。
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3 コメント

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うれしいですね (Unknown)
2009-11-13 08:25:52
医療がどんどん進化していくのは、とてもうれしいです。


器具を設計する人作る人、それだけでなく治療法を考える人それを使って治療する人、すごくたくさんの人の手が医療を支えてるんだなと感動します!


これからもご活躍を期待しております。
返信する
紹介および引用させていただきました。 (戯れ言たれる侏儒)
2009-12-01 22:21:20
初めまして。
素晴らしい内容ですね。

REduction of Atherothrombosis for Continued Health(REACH)
http://blog.m3.com/reed/20091202

という私のブログで先生のブログの紹介をさせていただきました。
その際に「脳保護フィルター」の写真を引用させていただきました。

また
内服薬と内膜はくり術はどっちがいいのか?
http://blog.goo.ne.jp/stroke_buster/m/200910

内服薬と内膜はくり術はどっちがいいのか? その2
http://blog.goo.ne.jp/stroke_buster/e/a7a7bde5edb5ef4e723384a8e566110d

CEA高危険群に対してCASの有用性が示された!
http://blog.goo.ne.jp/stroke_buster/e/2b065d11ccaf7fc8d6153db609aa5d48

の図表も勉強のため引用させていただきました。

引用に関して問題があればご連絡下さい。
事後になって申し訳ありませんでした。

返信する
紹介有り難うございました。 (吉村)
2009-12-13 16:44:41
戯れ言たれる侏儒様

この度はご紹介頂き有り難うございました。
先生のブログを拝見しましたが、大変レベルが高く、勉強になりました。
これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。
返信する

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