簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
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食べたまま、書いてます。

豪渓(JR乗り潰し・伯備線)

2016-10-05 | Weblog
 岡山県の中央部「吉備高原」を悠然と流れる高梁川の支流・槙谷川の上
流に位置する渓谷が「豪渓」である。
その最寄り駅が「豪渓」、とは言え渓谷までは8Kmほどの距離が有る。



 この付近の川幅は狭まり、深いV字形の渓谷をなし、川は急流となり、岩
肌に打ち砕かれ、時にうねり、巨岩を巻き込み、深い淵となって流れ下って
いく。両岸には花崗岩の節理に沿って風化し、侵食された奇岩奇峯が連続
して聳え立ち、見る者を圧倒する。



 そんな岩と清流、山肌を覆う木々の緑と紅葉のコントラストが見事に調和
し、花崗岩の年代の古さと、変化に富むさまとが合いまった名勝は、他では
例を見ない見事な渓谷美を見せている。



 とりわけ渓谷が美しく装うのは紅葉のシーズンで、毎年10月下旬から11月
にかけては、渓谷沿いの木々が赤や黄色に染まり、県下でも有数の紅葉の
名所として人々を魅了する。



 渓谷の右手に聳え立つ、釼ヶ峰、雲梯山、盒子岩と名付けられた岩峰も、
赤や黄や茶色に緑の混じった山肌を見せてくれる。

 左手に聳える山が天柱山(329m)でその岩肌には巨大な「天柱」の文字
が刻まれている。
この文字は享和年間に備前和気郡在住の文人・武元登々庵が書したもの
を二人の石工が、十四日かけて刻したものと伝えられている。



 天柱山の麓には、天柱山豪渓寺と言う真言宗のお寺がある。
江戸時代後期から明治にかけて、ここ天柱山周辺には鎖や梯子の行場が
あり、修験道場として知られ、豪渓寺はその拠点であったたらしい。
(現在、天柱山は崩落が激しいため、登山は禁止されている。)(続)





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コメント
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