2011年8月18日 京都府
知恩院2011 国宝・重要文化財
京都府京都市東山区
知恩院は、宗祖法然上人が1175(承安五)年、吉水の地に草庵を結ばれたことを起源とし、入寂された遺跡に建つ浄土宗の総本山。第二世源智上人により基礎が築かれ、徳川家康、秀忠、家光らの外護により現在の壮大な伽藍が形成された。境内には、国宝の御影堂や三門、重要文化財の勢至堂、集会堂(法然上人御堂)、大方丈、小方丈、経蔵、唐門、大鐘楼など文化財指定建造物が建ち並ぶ。
▼ 三門 国宝
元和7年(1621)、徳川二代将軍秀忠公の命を受け建立されました。平成14年には国宝に指定されました。構造は入母屋造本瓦葺(いりもやづくりほんがわらぶき)で、高さ24メートル、横幅50メートル、屋根瓦約7万枚。その構造・規模において、わが国現存の木造建築として最大級の二重門で、外に掲げられている「華頂山」の額は、大きさは畳二畳以上にもなります。
一般には寺院の門を称して「山門」と書くのに対し、知恩院の門は、「三門」と書きます。これは、「空門(くうもん)」「無相門(むそうもん)」「無願門(むがんもん)」という、悟りに通ずる三つの解脱の境地を表わす門(三解脱門:さんげだつもん)を意味しています。
手水舎( ちょうずや・てみずや)
▼ 御影堂 国宝
三門をくぐり、急な石段の男坂を上りきると、左手に巨大な屋根を持つ雄大な建築物が見えます。俗に「大殿(だいでん)」と称するこの建物は、元祖法然上人の御影(みえい)をまつることから、「御影堂(みえいどう)」の名を持ち、知恩院の中心をなすお堂です。御影堂は寛永10年(1633年)の火災で一度焼失しましたが、寛永16年(1639年)江戸幕府第三代将軍徳川家光公の手によって6年かけて再建され、平成14年には国宝に指定されました。建築様式は唐様を取り入れた和様、大きさは、奥行35メートル、間口45メートル。周囲に幅3メートルの大外縁をめぐらすというスケールの大きさとなっています。
▼ 経蔵 重要文化財
御影堂の南東に建っているのは、重要文化財である経蔵です。三門と同じ元和7年(1621)に建てられたもので、その建築様式は、唐様と和様を取り入れた、型にはまらない造形美を見せています。
▲ 霊塔
知恩院のお茶(恐れ入りました!)自販機に有り